DVD『おおきく振りかぶって』-9巻-♪
結局「基本のキホン」は26話ではなく「特別編」の位置付け。しかし25話(最終回)にしっかり予告編が付くという正統派仕様。もちろんOPもEDもあり(同じだけどw)。内容は原作3巻に収録されている「基本のキホン!」そのままで、特別編に至っても忠実な再現は変らず。先日のイベントでは「Aパート」までを先行上映されていたとかで、デキの良さは話に聞いていたけれどこれは満足な仕上がり。さすがだ。印象深いところでは、色彩と背景がスズネちゃんのブリっ子(死語!)を強調。やはり着色であり、表情の変化やちょっとした仕草等に動きが付くアニメはイイね。出来る事なら回想風にして、現在と結びつけたシーンを追加し、西浦メンツも(音声なしで)登場してくれれば最高だったのだが、さすがに贅沢な注文か。
ブックは読み応えあるのなんの。特に声優インタはひとりひとりが見開きの2ページ分。一問一答のインタは丸々1ページ。最初と最後の2つの質問は全員同じで、「おお振り」に出演していた半年間の感想、メンバーに伝えたいメッセージ、ファンへメッセージ。あとはそれぞれの答えから発展した質問でまちまち。回答で共通して言えることは作品に対する反応反響(知名度)が想像以上に大きかった、という点かな?ほかはとてもじゃないけど全員バラバラなインタで紹介しきれないので、知りたい人は買うべし!といわざる得ない。
監督らお三方の対談は苦労話がほとんど。決定事項であった「原作を忠実に」でありつつ、プラスαの動きで魅せるのがアニメ。後半になればなるほどスケジュールが厳しくなる中、クオリティを下げない努力は涙ぐましいものがあったようだ。どうも後先考えずに作った1.2話のクオリティ維持はかなり大変だったらしい。それでももっと動かしたかったと言う監督って・・・(というのも、後半は追いつかず動きがつけきれなかった部分も多多あったとのこと)。ポイントは常に「高校生らしい」映像であり、(ここでは語られていないけれど)アフレコもよりホンモノに近い雰囲気を出すことを重要視されていたようだ。アクション作監の谷口さんは、高校野球らしい”拙さ”を動きに出す工夫を随所に施したとのこと。つまりは”ゆるさ”の演出。型の決まりきっていないフォームであり、プロのようにスマートに行かない動作等など。それでも野球の動きを作画で表現するのは難儀な部分が多く、固くなりがちで、動作をいかに自然に見せるかには苦労されたご様子。また、キャラ設定の吉田さんは、原作と違った絵でも「原作と印象がが違うよっ。」とは言われないように特に心掛けたとして、ひぐち先生のアドバイスもいただきつつ、個性(性格・設定)に合ったキャラたちを描いたとのことだった。
声優陣も制作陣も、続編はやる気満々といった感じ(あれば&時間を置いてなら)。「この先アニメにしてみたいシーンは?」という質問に対して、水島監督はまだ原作でも描かれていない「榛名と西浦ナインの対決」と答えられ、吉田さんはコミックスカバー裏の表紙にあるオマケの漫画、谷口さんは「キャッチャー田島の采配」と言われていた。真面目な話、どれもいつかアニメで見られたらいいなというものばかり。私も何とか人気を持続させて2期目の実現を願いたいところだ。
・・ほか、DVDジャケット画についての吉田さんの解説は、裏話的内容がとても興味深くて面白かった。各巻毎の絵の中に巻数を表す数字(に代わる何か)が隠されているとは知らなかった。
私個人の意見では、そんな制作スタッフの細部に渡ったこだわりと多大なる努力がしかと反映された、臨場感・ホンモノ感が十二分に感じられる作品と評価できるものとして、アニメ「おおきく振りか
ぶって」に太鼓判を押し、全スタッフに惜しみない拍手を送りたいと思っている。現在DVDこそ9巻しか購入していないけれど、ところどころに修正を加えて完成させた「完全版DVD」とのことでもあり、今更ながら全巻そろえようかとマジで考えるこの頃だ。「こんなことなら最初から初回版を買っておけば良かった。」と、思ったところで後の祭り、だよね(^^;
とにかく9巻(初回版)は良い買い物だった。情報によると4月25日に”ファンブック”が発売されるらしい。(公式ページには、まだイベントDVD発売情報しかないが)。ビジュアルブックでこんなに書いちゃってて一体何を?と思いつつ、発売を楽しみに待ちたいと思う。
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