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2008/01/14

「PEACE BED アメリカVSジョン・レノン」みた。

Peace_bed 子供の頃、カメラを向けられると誰もが必ず「ピース!ピース!」とジャンケンでいう「チョキ」の手を形作ってアピールする傾向があったように思う(特に男子)。子供心に何故「V」のカタチが「ピース」なのか解からなかったが(「Victory」の「V」でもあることを知ったのも随分後だが・・・^^;)、今回、はじめて納得した(遅っ)
ジョン・レノンの半生、しかと見届けた!というような作品。やや一方的ではあるけれど、見応えのある作品だった。

正直なところ「ビートルズ」に熱狂した世代ではなく、長いことメジャーな「音楽」としてのみ耳にし、英語の歌詞(言葉の意味)を考えることなどほとんどなかった。意味を知ってからは曲の聴き方が変ったけれど、実際、背景に何があったかなどを考えるには及ばず、ただ「LOVE&PEACE」のメッセージを唄い続けたカリスマ、といった認識でしかなかった。やはり私は「戦争を知らない子供たち」でしかないのだろう。
ジョン・レノンは、世界中からなんと言われようとも「PEACE」を訴え続け、それ以上でもそれ以下でもない志を貫き通した人だったようだ。そこにヨーコとの出会いが大きく影響しているのも事実らしい。
この映画を観ていると、ジョン自身やジョン・レノンを語る人々の談は、何一つ間違ったことではなく、むしろそのとおりだ、そうするべきだとしか思えてこない。しかし、彼らの生の声を聞いているにも関わらず、当時ニクソン大統領が再戦を果たした事実からは、ニクソン側が正しいことだと信じていた人々がより多く存在していた、という証明でもある。民主主義的にも負けていたことになる。それはそのまま現在にまで至っているかもしれない。(妨害の影響があったにしても)
危険因子としてしか見ない政府や、理解しようともしない世間の理不尽な仕打ちは巨大な壁だったようだが、「PEACE」は何を救い何を齎すのか。逆に「PEACE」は何を奪うのか。誰もが平和を望む心はあっても、一筋縄ではいかない何かがあることも事実だと思う。今も昔もこれからも、聞こえる聞こえないは個人次第で、聞くも聞かぬも個人の自由である。一番大切なことを見誤らない、声を聞き分ける能力を身につけたいものである。

映画は、当時のフィルムと過去を振り返った関係者のインタヴュー、レノンの楽曲で構成させている。数々の名曲の中でも、何時どんな背景の下で作られたかを知れば、益々もって感慨深いものとなった。何度となく涙がこぼれ落ちた。

総評:★★★★☆+   好き度:★★★☆☆++  オススメ度:★★★★☆

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コメント

ベトナム戦争の写真で泣いて、ジョンの死で泣いてしまいました。
決して思い出に耽るような映画じゃなくて、ジョンの魂は永遠に続くんだと訴えてるような映画でしたね。
ピースサインを何気なくとってしまうけど、今後はその都度平和を考えることができればな~なんて思います。

投稿: kossy | 2008/01/14 17:58

■kossyさん、こんにちは♪
ジョンのことは本当に良く知らなくって、ガツンといった感じ。
想像以上に強い人でしたね。
暗殺が永遠にしたようにも思えますし、こうしてずっと語り継がれていくのかな~って思いました。

何気なくとっていたピースサイン。
迂闊にピース出来なくなりそうです(笑)

投稿: たいむ(管理人) | 2008/01/14 18:15

初めまして、williamといいます。
この映画観たんですね。
俺はジョン・レノンという人が好きだったので、
ぜひ観たいんだけど、観れそうにないです・・・。
そういう気持ちを、一応記事にしてみたので、
よかったら読んでください(^^)。

投稿: william | 2008/01/14 21:27

■williamさん、はじめまして♪
ジョン・レノンには特別な思い入れこそ無いのですが、興味があったので鑑賞しました。
そこで解かったことは、レノンは平和を望んだだけだったということでしょうか。
彼もまた反政府体制のプロパガンダのように利用されていただけといった部分も、本人承認の上であったようですし。
とても純粋な人。

DVD化された折にでも是非ご覧になってください。

投稿: たいむ(管理人) | 2008/01/14 23:17

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