「銀色のシーズン」みた。
冒頭(→)、壮大で真っ白な雪山をてっぺんから思いのままに滑走する3人の”雪猿”たちのカッコイイこと!!風を切りながら一気に滑り降りるあの爽快感を思い出し、久しぶりにスキーがしたくなったが、少し前に一式を粗大ゴミに出しちゃったばかり、残念!(^^;
ヒロイン(田中麗奈)が3日後に結婚を控えた花嫁で、主役(瑛太)が引退した元モーグルスキー選手では、一体どう絡ませるんだ?と思っていたが、「なるほどね。」といった展開。ベタな展開でベタな結果だけど「ありえねぇ」でもない自然な流れはまぁまぁだったと思う。
(以下、若干ネタに触れています)
作品のテーマは「挑戦」らしい。
まったくその通りで、”スノーウエディング”のために町を訪れた”スキーの出来ない七海”は教会に造られたスロープを滑れるようスキーに挑戦する。銀と一緒に暮らす二人の友人、祐次は世界中の”手すり”をスキーで滑る夢を目指して日々精進(?)。次郎は川をスキーで渡り切る事に挑戦し続けている。10代でワールドカップを征し、10代で怪我が元で引退した銀は、中途半端を打破すべく自分の壁に挑む。細かいことを言えば、寂れた町のみんなも、町を変える為に”新企画”に挑戦したのだろうし、「挑戦」に溢れた作品であることは間違いない。
実際、スキーのシーンは「スゴイ!」のひと言。自然相手の山スキーは勿論だが、人工物を利用したアクロバティックな技の数々や緊迫した”賭けレース”は大いなる見どころ!(もちろん吹替えだが)それだけでも一見の価値アリ。
音楽は佐藤直紀氏で申し分なく、映像も見せ方は悪くないのだが、いかんせん物語では恋愛も、友情も、町の人達との関係も(地元なのに何故親兄弟が出てこない?という疑問も残る)、どれもワケアリは匂わせていながら、今一歩踏み込んで描かれていないため、薄っぺらくて心が揺さぶられない。どこかで「心の触れ合い」とか「強い絆」を印象づける強烈なエピを挿入して欲しかった。(ドラマとして個々にもスポットを当てられるTVシリーズ向きな作品かな。)
「下ばかりむいていてはダメだ。」
スキーの極意であり、人生の極意でもあった。スキーを教える銀の言葉は、やがて七海を体現させ、別の意味となって銀へと戻って来る。
この先の、場を盛り上げるためだけの超展開ではない、順当な結果は良かったと思う(先読みできたけど)。「挑戦」の先にかすかに見え始めた復活・成功の「予感」を思う、気持ちの良い作品。強烈な何かはないけれど今の時期にピッタリだね。
あの『私をスキーに連れてって』ほどの牽引力はなかろうが、少しでもスキー人気に繋がったらいいなーって思う。
総評:★★★☆☆+ 好き度:★★★☆☆+ オススメ度:★★★☆☆++
スキーは、まず転び方から覚えよう!(あの転び方は危な過ぎ!)
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公開日::::2008年1月12日(土)
上映時間::::108min(1時間48分)
ビスタサイズ/ドルビーデジタル
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★review★
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コメント
こんにちは。
この映画、エンタメとして上手くまとまっていましたね。
こういうテレビ畑の人が監督する映画って
やはりバックボーンが違うのか、
うじうじしたところがない。
映画って、やはり出自が出ちゃうんだなと思いました。
投稿: えい | 2008/01/14 12:02
何時もお世話になっております。
え~と2008年シーズン早々波乱の幕開けというかいきなり開幕映画で今季ワースト1決定作品に出会ってしまいました。
「下ばかりむいていてはダメだ。」というなら明らかに陣内監督のスマイルの方が圧倒的にこの言葉が似合う作品ですね。
仕事柄こういう後始末の大変さを嫌というほどの毎日を送っているだけに断罪する内容となりました。
スノーウエディングは良い企画ですけれどね。あの雪の教会で挙式するカップルは一生の思い出になるでしょう。
ありえねぇ!展開では確かにありませんが許せるという内容じゃなかったですね。
投稿: PGM21 | 2008/01/14 15:46
■えいさん、こんにちは♪
壮大さは映画でしか出せないものだけど、TVドラマっぽいエンタメでしたね。
>映画って、やはり出自が出ちゃうんだなと思いました。
「踊る・・」の本広監督あたりは、上手く映画と融合させているように思いますが、やはりTVの手法が見え隠れしてますしねw
■PGM21さん、こんにちは♪
絶賛は出来ないけど、扱き下ろすほど酷くもないものと私は思いますが。(「スマイル」は見ていないのでわかりません。)
叩くのも結構ですが、ひとが不愉快にならない程度にお願いします。
投稿: たいむ(管理人) | 2008/01/14 16:07
こんばんは。TB&コメントありがとうございました。
この映画、テーマが挑戦だったんですか。確かにそう捉えられる場面はいくつもありましたが、キャストの中で一番好きな玉山鉄二が挑戦する前から逃げ出してたのはちょっと寂しかったです。
それと七海が何をしたかったのか今一つ解からなかったのは残念でしたね。
投稿: えめきん | 2008/01/14 20:37
■えきめんさん、こんにちは♪
いつも映画を観終わってからしか読まないのですが、劇場チラシに「テーマは挑戦」と書かれてましたよ(笑)
>玉山鉄二が挑戦する前から逃げ出してた
そうそう。
銀の「勝ち負け・・・云々」のクダリも、単なる方便にも聞こえるので・・イマイチ釈然としないエピでしたね。
ドラマパートが今ひとつだったのが残念でした。
投稿: たいむ(管理人) | 2008/01/14 23:07
たいむさん、こんばんは!
>ワケアリは匂わせていながら、今一歩踏み込んで描かれていないため、薄っぺらくて心が揺さぶられない
僕もそんな感じがしました。
ベタはベタで押し通したほうがいい感じがします。
スキーの映像は迫力あったので、惜しかったですねー。
>下ばかりむいていてはダメだ
スキー初心者のころよく言われました。
たしかに人生も同じです・・・。
投稿: はらやん | 2008/01/25 17:27
■はらやんさん、こんにちは♪
>ベタはベタで押し通したほうがいい感じがします。
ハリウッド系は、最近のところで言えば「ラブソングができるまで」なんかはベッタベタだけど、だからOK!といった作品でしたしね(俳優の格は考えないとしても)
友情か、恋愛が、どちらかに絞るべきでしたね。
人生、前向き過ぎててもコケますけどねw
投稿: たいむ(管理人) | 2008/01/25 21:34