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2007/12/22

『おおきく振りかぶって(9)』を読んで。

Oofuri9_2 次へとつなげる伏線こそあれど、原作8巻はアニメの最終回と同じところまでだった。漸く待望の9巻が発売され”その後の西浦”、続きを読むことができた。
やっとのことで桐青戦を制し3回戦へとコマを進めた西浦高校。3回戦は一週間後。次なる対戦相手の敵情視察から3回戦の2回表までが収録。
感想を一言で言うなら、「ああそうか、1週間なんだ。」だろうか?田島くんの怪我、三橋くんの落ちた体重と体力。未知なる対戦相手・・・。不安要素はたった1週間でぬぐいきれるものではなく、たった1週間でしかないことを思い出させるストーリー展開だった。けれど、たった1試合の公式戦をこなしたことで上った経験値が、選手それぞれを少しずつ成長させたことを感じさせる中1週間が描かれていたように思う。
簡単に言えば、みんなの顔つきが変ってきたように思う。もちろん絵的ではなく(少しはあるかもしれないが)意識の向上、意欲が顔にも態度にも表れ始めたということ。初戦、しかも初の公式戦。駄目で元々で失うものが何もない”挑戦者”だった桐青戦。勝利は選手に多大なる自信をもたらし、単なる挑戦者だった顔は、どんな強豪とでも”対等”に戦える者のソレに変わりつつあるようだ。(最初からソレが出来ていたのは、オン・オフのハッキリした田島くんだけだもんね。)
・・とはいえ、まだまだガラスに近い西浦高校野球部。一体どこまでいけるのか、怖くて怖くて仕方が無いのだけど、選手の成長とともに最後まで見届けたいと、より一層強く思わせてくれた9巻だった。
以下、9巻のネタバレ絡みでの感想(&妄想)です。(長文)

さて、8巻末で不気味な影をみせていた美丞大狭山の仲沢呂佳。西浦があと2つ勝ち進めば3つ目で対戦する可能性が最も高いチームのコーチと言うのだからちょっと怪しげ。「(マグレでもない)西浦高校、侮り難し。」と評価するあたりが逆に侮れず。(・・このまま西浦がトントン拍子に進むことがあれば、第2の試練は5回戦「西浦vs美丞大狭山」として用意されている伏線だとしか思えないのだが・・)。情報収集での桐青:河合主将(先輩後輩の間柄)との会話から察するに、(キャラ的に)どうやらちゃんとした元スポーツマンのようなだし、ロクな収穫にはならなかったようでちょっと安心したけど、・・・うーん、なんだか手強そうだぞ、これは!
西浦ナインは、次なる対戦相手が決まる2回戦「崎玉高vs岩槻西」の観戦へ。併せて3回戦でのスタメンも発表。田島くんの怪我は全治1週間の診断。3回戦には間に合わず、無理させないために1番ファーストへとコンバート。変ってサードは3番泉くん。4番センターに花井くんを据え、ライトに沖くんが配置された。(5番巣山・6番阿部と打順に若干の変更はあれど後はほぼ同じ。)
”無理をさせない”とは、勝つことしか視野に入れていないモモカンの”田島温存策”であり、どこまでもポジティブ思考なモモカンだ(大好きだー)。皆も、田島の実力を認め、崇めながらも頼り切らない心の強さを育んでいたようで、即座に新しい自分の立ち位置へと思考をシフトしているのがなんとも頼もしい。ただひとり、プレッシャーと闘う男:花井梓をのぞいて(笑)。どちらかといえば保守的で、”主将として”すべき事を弁えている花井くん。野球ではことごとく自分の上を行く田島から刺激によっていい具合に成長しているように思う(もともと賢いし)。田島くんも意識的に花井くんを挑発しているようだし、田島くんにとっても、あの中で唯一ライバルとなる仲間は彼だけだと認めているからだろうなって思える。
”スクイズ”を成功させた花井に対する田島の言葉。「(犠打に)満足してんなよ。」
くぅー!男の世界だなぁ~(^^)
2回戦を制したのは「崎玉」だった。1回戦同様延長までもつれ込んだ大接戦で実力では上を行く「岩槻西」を勢いで封じ込めたというところ。1年生キャッチャー佐倉という、秀でた能力と体格を持つパワーヒッターが鍵であり、原動力となっているチームだ。
試合観戦後に行った西浦でのミーテングでは積極的に感想や意見が飛び交うようになってた。目の付け所や分析能力もなかなかのもの。その中で阿部くんは衝撃的な発言をする。「なるほど、その手があるか・・」と唸るような発言には、”高校生らしからぬ(黒)阿部”の発露をみた感じ(・・この作戦はいつか逆も...と少し心配になるのだけど)。
阿部くんの提案はなんと「コールドゲーム」を狙うというもの。三橋の1試合での体重3㎏減を重く見、負担を少しでも軽くしたいとの思いからの発想で、それができる対戦相手と踏んだからなのだろうが・・・・イヤハヤ(^^;; 一理あるし、気持ちだけでも試してみる価値のある作戦。狙って成功できたなら願ってもないことだ。
それにしても三橋くんとのコミュニケーションのために四苦八苦する阿部くんの、なかなか実らない努力が痛ましい。「(延長にでもなったら)三橋から崩れる(=負ける)。」の意味を履き違えてしまう三橋くん。栄口くんのフォローから阿部の真意を(やっと)汲み取る三橋くんで、自分の意見も少しだけ言えるようになってきた三橋くん。けれど期待に応えようして逆に無茶をする三橋くんでもあり、意思の疎通がまだまだである以上、阿部くんの前途多難は確実なようだ。(「変れ!」の誤解から、これも1週間でしかないしね)
今回のチームメイトとしての沖くんの助言、栄口くんのフォローに拍手。特に栄口くんの観察力と判断力には恐れ入ったものだ。トップにはなれないけど、サブとして大事なポジションに欠かせない人材だね。
父母会が活動を開始し(阿部母の本編初登場)、チア(若干2名)も結成。3回戦は平日のため応援団なしでの試合になったが、「学校を休んで応援に行きたい。」という浜田の申告をあっさり却下し、「後ろめたいことはナシで行こう!」と言う志賀先生がとても良かった。(学校をサボった生徒の応援が、学生の本分を逸脱した行為として世間から叩かれる可能性を示唆し、”西浦野球部の”汚点になりかねない行動は慎むべきだということで、応援団が逆に足を引っ張ってはいけないよ、と言っている。)
試合は上手い具合に後攻を貰った。コールドゲームにする為には、5回以降は10点差、7回以降なら7点差(以上)が必要。ノルマは毎回最低2点。1回表をキッチリ3人でしとめる三橋。裏の攻撃では田島のバントヒットに、栄口の送りバント。泉の3ベースヒットによって1点を先取。更に花井のスクイズで2点目。巣山は3振でチェンジとなったがノルマは達成。西浦一丸で「コールド勝ち」目指す崎玉戦、果たしてシナリオ通りに進むのか?結果は次の10巻までお預け(多分)。(う~次が読みたい!・・でも、早くても半年後かな?)
佐倉への敬遠策に野次が飛ぶが・・・メゲルな三橋!踏ん張れ西浦バッテリー!!打って打って打ちまくるんだ、西浦ナインっ、だ!!!

おまけ①:帯の折り返しにケータイ待ち受け画面がもらえるQRコードが着いていた。画像は10巻の表紙。応援団が元気です♪
おまけ②:内表紙は『ある夏の日のマネジと選手達』。今回はマネジと選手達の下校の様子が描かれていた。どうやら毎日コンビニに寄って帰っているようです♪
確かに自分も部活の帰りはいつも”サンチェーン”(現ローソン)に通っていたモンなぁ・・って、”サンチェーン”なんて知らないよね「おお振り」を読んでる世代じゃ(^^;;;

※このブログでの”おおきく振りかぶって”関連記事はコチラから。

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