「サッドヴァケーション」みた。
健次と梢の過去何があったか、前作を見ていれば現在の行動も理解できるのだろうけれど、それを知らないことから「間宮の親父さん」と同じような視点で彼らを見ることが出来たように思う。それは「誰にでも過去はある。だからといって過去がなんだというのだ。」まぁ、そんな感じ。また、健次と梢のどちらにも(最初から)共感していない分、「似たもの同士」だけど初対面な彼らの本音を語る会話には、彼らが初対面の相手に語るモノと同じ捉え方が出来たのではないかと思う。
続編の場合、前作を知らないと感情移入し難かったり、意味不明に陥ったりすることが多いのだが、この作品は単独作品として楽しめたと思っている。それはもしかしたら前2作から引き続き鑑賞された方とは違った感覚かもしれない。けれど、とりあえず私の感想を一言でいうなら、「圧倒的」かな?(抽象的だけど・・^^)。
それにしても「間宮の親父さん」は本当に危篤な人だ。しかし懐の大きさは計り知れない。更にその上を行くかの健次の母、千代子。あの強さは何?スゴイなんてもんじゃない。母親を放棄しているようで、むちゃくちゃに”母”丸出しな千代子。
驚愕の事実が明かされたラストに、孫悟空の気分を味わった健次同様、私も白旗宣言。「お釈迦様か、鬼子母神か?」と思えてきた千代子であり、まったく「参りましたっ!」だった。
私にとっては非日常であるけれど、よく目を凝らしてみれば直ぐ隣で起こっているかもしれない少しばかり日陰な世界。見応えの有る作品だった。いつか、前2作も見てみたいと思う。
総評:★★★★☆ 好き度:★★★☆☆++ オススメ度:★★★☆☆+
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コメント
こんばんは。
>それを知らないことから「間宮の親父さん」と同じような視点で彼らを見ることが出来たように思う。
なるほど、これは確かにそうですね。
監督はそこまで考えて作ったのかも。
とにかく見応え十分の作品でした。
投稿: えい | 2007/11/05 22:36
■えいさん、こんばんは♪
前作を観てないのに妙な納得感があるんですよ。
コレが「察する」というものなのかもしれません。
観なくても聴かなくても察することが出来る雰囲気を醸し出す俳優陣も素晴らしかったと思います。
投稿: たいむ(管理人) | 2007/11/06 18:57
ども、たましょくです♪
一応、続きモノなんでしょーが、単品作品として
クオリティ高いですよね。『Helpless』は未見なの
で、この作品がレンタルされる頃に見ようかと(つか
「ユリイカ」はマジで長いのかなり覚悟が必要ですw)
展開の絶妙さもさすがですが、繊細に描かれた登場
人物たちの描写が見事。
投稿: たましょく | 2007/11/06 20:31
■たましょくさん、こんばんは♪
続きモノって言われなくちゃ分らないくらいに完成度の高い作品だと思いましたよ。
梢の従兄とカズちゃん?、この二人が良くわからなかったくらいです。
「ユリイカ」、そんなに長いですか~。
あのトーンで長いと自宅はキツイなー。
自宅は気が散るんですよね、何かと。
そういう作品は、やっぱり劇場でのチェックを逃しちゃダメですね(><)
投稿: たいむ(管理人) | 2007/11/06 23:12
私も・・・続編とは知らずに観賞でしたが、大丈夫でしたね。
懐の深い間宮のオヤジさん、居候たち、いろんな人間模様が見えてきます。
何といっても千代子は、格段上を行きますね。
強く逞しく、圧倒されました。
投稿: 未来 | 2007/11/07 23:45
■未来さん、こんにちは♪
すごいもの見ちゃった、ってそんな感じでした。
中国人のあの子はどうなったかなーとちょっと思っちゃいますし。
千代子には狂気も見え隠れ・・・女から見てもスゲー女、って思いますよ(^^;;
投稿: たいむ(管理人) | 2007/11/08 16:58
こんにちは♪
感想を言葉にするのが難しいんですけど
母親の存在感に圧倒されました。
見応えのある作品でしたね。
前2作も観たくなりました。
投稿: こーいち | 2007/11/10 18:05
■こーいちさん、こんばんは♪
前2作もなんだか覚悟がいりそうですよね。
そのくらい奥深い作品ってことですね。
母強し。ちょっと真似できないなー(^^)
投稿: たいむ(管理人) | 2007/11/10 18:33