「サッドヴァケーション」みた。
思わずキ
ャストに惹かれただけで、『Helpless』『EUREKA ユリイカ』二つの作品に続く、集大成的な位置付けにある作品だとは全く知らずに鑑賞。
前半は相関関係や登場人物の置かれた状況が良く見えず、重い雰囲気に戸惑い「失敗したか?」と思ったが、いつしかそれは完全に消え失せ、引き込まれていた。
(以下、若干ネタに触れています)
健次と梢の過去何があったか、前作を見ていれば現在の行動も理解できるのだろうけれど、それを知らないことから「間宮の親父さん」と同じような視点で彼らを見ることが出来たように思う。それは「誰にでも過去はある。だからといって過去がなんだというのだ。」まぁ、そんな感じ。また、健次と梢のどちらにも(最初から)共感していない分、「似たもの同士」だけど初対面な彼らの本音を語る会話には、彼らが初対面の相手に語るモノと同じ捉え方が出来たのではないかと思う。
続編の場合、前作を知らないと感情移入し難かったり、意味不明に陥ったりすることが多いのだが、この作品は単独作品として楽しめたと思っている。それはもしかしたら前2作から引き続き鑑賞された方とは違った感覚かもしれない。けれど、とりあえず私の感想を一言でいうなら、「圧倒的」かな?(抽象的だけど・・^^)。
それにしても「間宮の親父さん」は本当に危篤な人だ。しかし懐の大きさは計り知れない。更にその上を行くかの健次の母、千代子。あの強さは何?スゴイなんてもんじゃない。母親を放棄しているようで、むちゃくちゃに”母”丸出しな千代子。
驚愕の事実が明かされたラストに、孫悟空の気分を味わった健次同様、私も白旗宣言。「お釈迦様か、鬼子母神か?」と思えてきた千代子であり、まったく「参りましたっ!」だった。
私にとっては非日常であるけれど、よく目を凝らしてみれば直ぐ隣で起こっているかもしれない少しばかり日陰な世界。見応えの有る作品だった。いつか、前2作も見てみたいと思う。
総評:★★★★☆ 好き度:★★★☆☆++ オススメ度:★★★☆☆+
| 固定リンク
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/106009/16984934
この記事へのトラックバック一覧です: 「サッドヴァケーション」みた。:
» 青山真治監督の「サッドヴァケイション」を観た! [とんとん・にっき]
「ボクらの時代」というトーク番組、毎回、さまざまなジャンルで活躍している3人が集い、多彩な話題や事象を取り上げていく、という番組です。まったくの偶然ですが、浅野忠信、寺島進、青山真治の3人が対談をしているのを見ました。役者として、監督として、それぞれの... [続きを読む]
受信: 2007/11/05 21:42
» 『サッド・ヴァケイション』 [京の昼寝〜♪]
□作品オフィシャルサイト 「サッド・ヴァケイション」□監督・原作・脚本 青山真治 □キャスト 浅野忠信、石田えり、宮崎あおい、板谷由夏、中村嘉葎雄、オダギリジョー、光石研、斉藤陽一郎、辻香緒里、川津祐介、とよた真帆、嶋田久作、豊原功補、山口美也子
■鑑賞日 9月15日(土)■劇場 シネマライズ(渋谷)■cyazの満足度 ★★☆ (5★満点、☆は0.5)<感想> ひさしぶりにライズで映画を観ることにした。 理由は簡単、近所でやっていないので(笑) ライズも座席指定になってから... [続きを読む]
受信: 2007/11/05 22:06
» 「サッド ヴァケイション」:宮下公園バス停付近の会話 [【映画がはねたら、都バスに乗って】]
{/hiyo_en2/}あそこにチラッと見える青いシートは何?
{/kaeru_en4/}まあ、なんというか、この公園に住んでいる人たちの住まいだな。わけあってふつうの暮らしができない人たち・・・。
{/hiyo_en2/}て、いわゆる、Homeless?
{/kaeru_en4/}そうとも言うな。
{/hiyo_en2/}そうとしか言わないんじゃない?
{/kaeru_en4/}それはともかく、青山真治の10年くらい前の映画に「Helpless」っていう佳作があって、その中で主人公の浅野忠信は母... [続きを読む]
受信: 2007/11/06 20:17
» サッドヴァケイション [何書☆ねくすと]
評価:☆
評価表(★:絶賛! ☆:面白い! ◎:良かった♪ ○:普通 △:ややつまらない 凹:ヘコむ :観ちゃいけない)
『あらすじ』
北九州のとある街で、運転代行の仕事をする健次。しかし、その一... [続きを読む]
受信: 2007/11/06 20:32
» 【2007-130】サッド ヴァケイション(Sad Vacation) [ダディャーナザン!ナズェミデルンディス!!]
人気ブログランキングの順位は?
かつて母だった女と
かつて息子だった男が
再び共に暮らし始める。
つながりを求めているのか
断ち切りたいのか
彷徨う男たちの前に
立ちはだかる母性
すべてを包み込み美しく生きる
ゆるぎない女たちの物語。
み....... [続きを読む]
受信: 2007/11/06 23:29
» サッド ヴァケイション [future world]
前2作の「Helpless」「ユリイカ」は観てないが・・・
観てたらもっと分かりやすくて、面白かったんだろうなぁ。
全体的に陰鬱でキナ臭い中にも、温か味も感じる・・・ヘンな感覚だ。
長回しでの観せ方も、退屈さより何かを感じ取るための時間のようで
しっかり浸るこ....... [続きを読む]
受信: 2007/11/07 23:46
» 『サッドヴァケイション』 [アンディの日記 シネマ版]
感動度[:ハート:] 2007/09/08公開 (公式サイト)
恐怖度[:唖然:][:唖然:][:唖然:]
笑い度[:ラッキー:][:ラッキー:]
切なさ [:悲しい:][:悲しい:]
満足度[:星:][:星:][:星:][:星:]
【監督】青山真治
【脚本】青山真治
【原作】青山真治
【時間】136分
【出演】
浅野忠信/石田えり/宮崎あおい/板谷由夏/中村嘉葎雄/オダギリジョー/光石研/斉藤陽一郎/辻香緒里/川津祐介/とよた真帆/嶋田久作/豊原功補... [続きを読む]
受信: 2007/11/10 18:03
コメント
こんばんは。
>それを知らないことから「間宮の親父さん」と同じような視点で彼らを見ることが出来たように思う。
なるほど、これは確かにそうですね。
監督はそこまで考えて作ったのかも。
とにかく見応え十分の作品でした。
投稿: えい | 2007/11/05 22:36
■えいさん、こんばんは♪
前作を観てないのに妙な納得感があるんですよ。
コレが「察する」というものなのかもしれません。
観なくても聴かなくても察することが出来る雰囲気を醸し出す俳優陣も素晴らしかったと思います。
投稿: たいむ(管理人) | 2007/11/06 18:57
ども、たましょくです♪
一応、続きモノなんでしょーが、単品作品として
クオリティ高いですよね。『Helpless』は未見なの
で、この作品がレンタルされる頃に見ようかと(つか
「ユリイカ」はマジで長いのかなり覚悟が必要ですw)
展開の絶妙さもさすがですが、繊細に描かれた登場
人物たちの描写が見事。
投稿: たましょく | 2007/11/06 20:31
■たましょくさん、こんばんは♪
続きモノって言われなくちゃ分らないくらいに完成度の高い作品だと思いましたよ。
梢の従兄とカズちゃん?、この二人が良くわからなかったくらいです。
「ユリイカ」、そんなに長いですか~。
あのトーンで長いと自宅はキツイなー。
自宅は気が散るんですよね、何かと。
そういう作品は、やっぱり劇場でのチェックを逃しちゃダメですね(><)
投稿: たいむ(管理人) | 2007/11/06 23:12
私も・・・続編とは知らずに観賞でしたが、大丈夫でしたね。
懐の深い間宮のオヤジさん、居候たち、いろんな人間模様が見えてきます。
何といっても千代子は、格段上を行きますね。
強く逞しく、圧倒されました。
投稿: 未来 | 2007/11/07 23:45
■未来さん、こんにちは♪
すごいもの見ちゃった、ってそんな感じでした。
中国人のあの子はどうなったかなーとちょっと思っちゃいますし。
千代子には狂気も見え隠れ・・・女から見てもスゲー女、って思いますよ(^^;;
投稿: たいむ(管理人) | 2007/11/08 16:58
こんにちは♪
感想を言葉にするのが難しいんですけど
母親の存在感に圧倒されました。
見応えのある作品でしたね。
前2作も観たくなりました。
投稿: こーいち | 2007/11/10 18:05
■こーいちさん、こんばんは♪
前2作もなんだか覚悟がいりそうですよね。
そのくらい奥深い作品ってことですね。
母強し。ちょっと真似できないなー(^^)
投稿: たいむ(管理人) | 2007/11/10 18:33