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2007/11/07

「オリヲン座からの招待状」みた。

Olian_za 純粋に映画を愛する気持ち。純粋に映画小屋を守りたいという気持ち。純粋に共に生きる者を愛する気持ちがひしひしと伝わってくる物語。
懸命に愛を貫き通す姿に胸が締め付けられる作品だった。
以下、若干ネタに触れてます。

浅田作品は、一つの場所(モノ)に複数のカップルや個人が、時には密接に、時には間接的に関わり合い、干渉・共鳴しあって互いに忘れていた何を思い出し、新たなるスタートを切り出すというお話が多いように思う(よくは知らないけど)。この作品もそうした色が強く感じられるものだった。
この作品での特定の場所(舞台)は京都でひっそりと営まれている私設の映画小屋「オリヲン座」。天涯孤独の身で、さらに無一文で「オリヲン座」に飛び込み弟子入した留吉と、館主の松蔵、館主の妻トヨ、松蔵が他界した後「オリヲン座」に足繁く通っていた子供達(祐次と良枝)の現在と当時の回想で綴られている。
戦後の大衆娯楽として人気を博していた映画。留吉が弟子入した時期が、映画の全盛(後)期だったのだろうな。直後のTVの普及により映画の長い低迷期が始まるのは周知の事。松蔵が病で他界し、若くして後家となったトヨと、松蔵に「オリヲン座」を託された留吉の共同生活は想像以上に厳しいものとなった。時代の変革という流れと、内実も知らずに留吉とトヨに向けられる悪意に満ちた世間の白い目。互いが自分を責め、互いを思いやる2人の姿に「負けるな!」って応援したくなった。
展開はベタで、思ったとおりに話が進んでいくのだけど、祐次と良枝の2人の子供達の登場からは分かっていても逆境にめげず、他人に当たらず、人と映画と互いをこよなく愛し続ける留吉とトヨの姿に胸が詰まらせながらの鑑賞となった。

控えめでどっか頼りな気なのだけど、一途な情熱と芯の強さを見せる留吉を好演した加瀬君がとても良かった。しかし、さすがに17歳にはちょっとムリが。直ぐに3年後でホッとした(笑)
儚げでありながら凛とした美しさを併せ持つトヨを見事に演じたりえちゃん(なんか「ちゃん」なんだよね、未だにw)。晩年の留吉の哀愁を見せてくれた原田さん、皆さんとても素晴らしかった。それから、祐次役の田口さんと、子役の男の子がなんだかそっくりに見えて笑っちゃったわ(^^)

総評:★★★☆☆++    好き度:★★★☆☆+   オススメ度:★★★☆☆++

しっとりとした晩秋に似合う1作。ちょっと泣きたい気分の人にはオススメかな(^^)

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コメント

こんばんは~♪
先週、珍しく試写会に当たって観たのですが、
今日、もう1回観に行ってしまいました。
初見よりも、ずっと胸に迫るものが多くて、
途中から、嘘みたいにずっと涙が溢れて止まらず、
自分でもびっくりしてしまいました。

>祐次役の田口さんと、子役の男の子がなんだかそっくり
ホント、ホント!もう、何の違和感もなかったです。
加瀬くん→原田さんはちょっと。。。と思うのだけど、
じゃあ、原田さんじゃなければ誰?というと、思いつかないのです。
それにしても、りえちゃん(やっぱり、ちゃん、です)、加瀬くん。
この2人の好演のおかげで、わたしは暫くこの世界から抜け出せそうにありません。

投稿: 悠雅 | 2007/11/08 00:08

■悠雅さん、こんにちは♪
2回もご覧になるほど気に入られたのですね(^^)
若い2人がとても良かったですよね。
私は泣くまでには至りませんでしたが、ズンって胸に来てました。

>じゃあ、原田さんじゃなければ誰?
私も考えたんですけど、これといって思い浮かばなないんですよね。10年後の役所広司あたりは・・・ちょっと違うし間に合ってない(^^;)

りえちゃんは、やっぱり「ちゃん」ですよねw

投稿: たいむ(管理人) | 2007/11/08 17:09

こんばんは♪
留吉の「17歳です」には噴き出しそうになりました。
いくらなんでもおこがましい~(笑)
加瀬君、りえちゃん、原田さん、みなさんすごく良かったのですが、やはり大人→大人の役代わりってかなりリスクがありますよね。
映画館が舞台のお話ってどうしても肩入れして見てしまいます。

明日は早朝から出かけるので「ボーン」の最新作が見れません(泣)
お会いした時にでも感想をお聞きしますね~。
月曜日が楽しみです☆☆

投稿: ミチ | 2007/11/10 00:16

■ミチさん、こんにちは♪
どう見ても「17歳」はムリですよね(^^;
しゃぁしゃぁと言ってのけた加瀬君に吹き出してしまいました。

大人→大人は難しいですよね。
けど、「グット・・」でのマットみたいに何歳の役だよ、ってのもいただけないし(><)

月曜が楽しみですね!

投稿: たいむ(管理人) | 2007/11/10 17:52

こんにちはたいむさん、ケントです。TBお邪魔します。
予告編を観たとき宇崎竜童は、宮沢りえの父親かと思いましたが、妻だったんですね。
子供の頃の映画館を思い出して、ホロリとさせられました。

投稿: ケント | 2007/12/01 14:56

■ケントさん、こんにちは♪
>宇崎竜童は、宮沢りえの父親
そうですよねー(^^)
前知識を入れていなかったので、夫婦と言われるまで、私もそう思ってましたw

私は、こうしたミニシアターに通った経験が皆無なので憧れます。随分変ってしまいましたね、日本は。

投稿: たいむ(管理人) | 2007/12/01 16:34

たいむさん、こんにちは☆
コメントありがとうございました~

この映画、宮沢りえ主演と言うことだけで、興味を持った作品なのですが、日本人ならではの相手を心から思いやる優しさに溢れた静かな愛の形が描かれていて、地味ながらも心にしみる映画でした。
こんな愛の形は日本人じゃないときっと理解できないでしょうね~
良くも悪くも、古き良き時代の人情に溢れていました・・・

投稿: rikocchin | 2007/12/09 11:22

■rikocchinさん、こんにちは♪
宮沢りえも何をやっても宮沢りえなんですけど、それだけ女優の貫禄が付いたって気がしています。
本音を言えば、彼女の元気な役がもっと見たいのですけど。

思いやりに溢れたやり取り、奥ゆかしさがとても美しかったですね。

投稿: たいむ(管理人) | 2007/12/09 13:03

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