帰ってきたBSマンガ夜話『のだめカンタービレ』
☆☆『のだめカンタービレ』は異端な少女マンガ☆☆
『のだめ』は音楽関係者しか知らない世界が満載で、誰もが「そうだったのかー」という新鮮味を感じてしまう作品だったようだ。ヒロインが”不潔”というこれまでにありえなかった設定であり、誰もがどこかしら変人という個性的なキャラクターの魅力に取り込まれてしまうこともある。更に言えば、聞こえるはずのない音が紙面から聞こえて来るという、技術的な素晴らしさに脱帽といったところらしい。
二ノ宮先生が「少女漫画で成功するとは思わなかった」と言ういしかわさんに夏目さんも同意。理由の一つに「絵が少女漫画的ではない」と挙げられていた。けれど、それ故に読み手の性別が固定されることなく、広く受け入れられる作品となったのだろう、とも話されていた。補足的に「絵は(抜群に)上手いわけではない。」と言ういしかわさん。(ただし、丁寧であること、作品としては十分に満足できる仕上がりものではあるとのフォロー付w)。絵についての話題にはかなりの時間が割かれていた。
確かに、私から見ても、絵は普通に感じる。「千秋さま~」って思ってるけど、アノ千秋がイケメンとは思ってないわけで、それでもカッコイイと思うのは”千秋真一のすべて”に魅力を感じてしまうから。視聴者から寄せられたメッセージの中で「千秋には”色気”を感じる」というものが紹介されたけれど、まったく同意というところだ。
絵の話の途中、いしかわさんから齎されたサプライズが、17巻(146P)での”千秋パパの指6本”と、コミックス表紙のカラー画はCGで、着色は”ペインター”を使用している(だろう)という話。番組でも一番盛り上がったところであり、私も即座に17巻を確認してしまった。本当である(^^;
本編の話となり、岡田さんから欧州編に入ってからはやや失速を感じる、との指摘があった。日本編と欧州編のどちらが・・に対しての全体の意見は半々な感じだったが、いち学園内部での定期公演や試験という固定化した行事が次々に展開されるような、狭い空間に限られてた日本編が濃厚に感じられるのは当然のことで、広範囲である欧州編では固定化されたイベントがないこともあり、密度であり、スピード感・テンポの鈍化が感じられてしまうのはやむ終えないこととして解釈すべし、というところに着地した。(要は変らず面白いということ)。最後の最後に「(欧州編は)読み手側のイマジネーションが付いていかないのでは?」という音大卒であるゲストのKOKIAさんのご意見には一同が納得していた模様。本格的音楽漫画に初めて触れて新鮮味を感じる読者が多数だとすれば、KOKIAさんの意見は一理あるどころが、私もそのとおりかもしれないと思った。
最初から最後まで、和気藹々とした雰囲気のままEDへ。
「帰ってきた」と銘打っていることあり、また数ヶ月後に放送してくれるだろうマンガ夜話。読むマンガがほぼ固定化されている私には、空振りも多いマンガ夜話だけど、お気に入りの作品が登場されることを期待しつつ、また次回を楽しみにしたいと思う。
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コメント
たいむさん、こんにちは。やはりのだめ関連にはおじゃまして
おかないと(笑)。
わたくし、8巻まで読みました(借りられました)。ドラマ→
アニメ→コミック、というのは初めてのパターンですが、新鮮
な箇所もあり、また「ここは映像のほうがよいな」と思えると
ころもあり、単独で読むより楽しめているな、と思っておりま
す。
正月にドラマの全話放送がありますが、どうしましょう?見よ
うかなぁ、なんて、今から楽しみにしております。
で、肝心のこの番組は、見ておりません(苦笑)。奥さんもま
だでした。最近、井上とジャックの消化に忙しいようです。っ
てそれは私も同じか。(^.^)
投稿: ラフマニノフ | 2007/12/03 15:39
■ラフさん、いらっしゃいませ♪
>ドラマ→アニメ→コミック
ミックスメディアが当たり前のような今になったから、出来たことかもしれませんね。
それにしても、「のだめ」は見事にその相乗効果を出しましたよね。
先行した実写が、完全に原作を踏襲しなかったことも良かったですしね。
紙面で出来る事、実写が出来る事、上手い使い分けができていたように思います。
>正月にドラマの全話放送
え~そんなものがあるのですね。でも、暮れではなく、正月ですか?
基本的に、SPはフランスだし、相関関係がわかっていればムリにおさらいする必要は無さそうだけど。見たくもある。
けど、録画すると消化が大変なので、TVつけっぱなしで見るともなく見る・・がベターかも~~~(^^)
投稿: たいむ(管理人) | 2007/12/03 19:06