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2007/08/15

DVD『怪-ayakashi-化猫』みた。

Ayakashi 現在フジテレビ”ノイタミナ”の枠で放送中のちょっと大人なアニメーション『モノノ怪』の前哨戦といえる作品が、この『怪-ayakashi-化猫』。
『モノノ怪』は、個性的なキャラクターデザインと浮世絵のような映像美にまず目が留まり、そのまま物語に引き込まれてしまうという、とっても魅惑的な作品。現在、第1話「座敷童(前後編)」、第2話「海坊主(前中後編)」(放送済)、第3話「のっぺらぼう(前後編)」、第4話「鵺(前後編)」、第5話「化猫(前中後編)」(予定)となっている。※DVD予約も開始されている。
第2話「海坊主」には、”加世”という『怪-ayakashi-化猫』に登場したキャラの再登場があり、これはやはり観なくては!と勝手に思い込んでしまった(笑)

タイトル「化猫」のとおり、基本的に物語は怪異譚。「序の幕」「二の幕」「大詰め」の3部構成。とある武家屋敷に起こった怪事件の犯人が物の怪”化け猫”で、”化け猫”を斬る(退治する)ために必要なモノは「物の怪の形、真、理(カタチ・マコト・コトワリ)」となる。つまりは”化け猫”であること、祟られる理由であり、武家にまつわる秘事が白日のものととなることで、初めて事件が解決の糸口にたどり着くという、実は”物の怪を生み出すのは人”であると、真に恐ろしいモノとは物の怪か?それとも人か?・・という痛くも毒のある話だ。
私は、この『化猫』で、不埒な男に一生を台無しにされた女の悲しい真実と、それでも物の怪を斬らねばならない男(薬売り)の想いに泣けて泣けて仕方が無かった。「大詰め」はまさに大詰めで片時も目が離せない。これほどまでに残酷で切なく虚しい物語に発展するとは予想すらしていなかっただけに、女性としてかなりショッキングなテーマにとにかく驚いたのもある。おそらく、男性にもキビシイ仕上がりではないだろうか。(『座敷童』も衝撃的だったけれど、このようなテーマが継承されていたのだね)
こう書くとめちゃめちゃ悲劇に思うかもしれないけれど、ラストにちゃんと「解放されたのだ」と思える描写があり、救われた気持ちになるので女性でも嫌悪感は残らないと思う。それは何故か?といえば、そんなハードな脚本を書いたのが、”女性”の横手美智子さんだからだろう。”DVD特典”のオーディオコメンタリーで監督もそれらしきことを言っていたが、本当に”女性でなければ許されない脚本”かもしれない。お見事です!(逃げずに纏め上げた監督もエライけれど)
全てにおいてインパクトのある作品。独特で強烈だから好き嫌いはあるかもしれないけれど、そう言わずに騙されたつもりでちょっと観てほしい、そんな作品だった。(いや、誰にでも勧められるものでもないか・・・)

さて、オーディオコメンタリー大好きな私。今作でもおもしろ制作裏話や秘話、マジ話も含めて興味深い話が次々と飛び出し、楽しいやら、感心するやらで大満足。一見(一聴)の価値あり。
メンバーは中村監督、作画の橋本さん、声優の櫻井さん、ゆかなさん。
なんと中村監督の初監督作品だそうだ。最初から”薬売りによる物の怪退治のロードムービー”を目差していたとのことで、最初の作品なのだけど、説明らしい説明は一切省き、「もしかして続編?」という雰囲気を狙っていたらしい。・・が、声優で呼ばれた櫻井さんもゆかなさんも、マジで「続編?」と思い込んでいたという裏話が披露された。『モノノ怪』のEDクレジットでは”薬売り”となっている櫻井さんだけど、『化猫』では”男”となっていて、すっかり”ゲスト”だと思い込んでいたのだそうだ。(主役なのに名前がないだもんねw)
そんな櫻井さん。『化猫』前半での”薬売り”は、『モノノ怪』よりも少し軽い(気安い)感じの印象。(序→二→大詰めと進む毎にシリアスになり、今の感じになっていくのだけど) あの低いトーンは、櫻井さんの仕事の中でも一番低いトーンの声かな?と言われていた。絵と物語と雰囲気によって次第に固まっていった”薬売り”のキャラのようだ。
キャストは”実力派”を前提として召集をかけたとのこと。実際そのとおりで、そこは観れば納得できる。とにかく「目にも耳にもおいしいもの(作品)」を目差していたという監督で、背景はもとより、効果音やBGMも含めて「確かに!」と、これも観れば納得できるものと私は評価している。
↑で少し触れた脚本についてなど、もっと深く、他の話題も満載なのだけど、本編とオーディオコメンタリー合わせて観てほしいと思っているので、全部語っては申し訳ない。(長くなったし)この辺でオシマイにしようと思う。
もし、これで少しでも興味を持った方は是非!それくらいのオススメ作品と思ってもらえれば何よりかな。

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コメント

こんばんは。
これ確か本放送で観ました。珍しい作りで面白かった。

投稿: shamon | 2007/08/16 20:54

■shamonさん、こんばんは♪
ご覧になりましたかっ!
観たことのない作りの鮮烈な印象が残りますよね。
今放送中の『モノノ怪』もすごいですよ。

投稿: たいむ(管理人) | 2007/08/16 22:26

こんばんは。

>男性にもキビシイ仕上がり
最初の嘘の供述が、とても綺麗な映像だった分、次に暴かれるマコトとの落差が激しかったですね。

>独特で強烈
どんどん奥の部屋へ追い詰められていく辺りが、見ている側の心理と重なってきて
惹き込まれていきました。

最後は、ちょっとホッとしつつ見終わりましたけどね。

ではでは。

投稿: 宵里 | 2007/08/19 19:04

■宵里さん、こんばんは♪
伊行サイテー。伊國もヒドイ。
あの嘘には、「えー」って思ったけれど、いざ真実となると切なくて切なくて。
あの浮世絵のような画だからこそ、手だの足だののみで伝わるし、逆に、だから見れたというかで、とにかく衝撃的でした。

隔離された狭い空間と限られたメンバー。段々人数が減っていき、奥へ奥へと追い詰められているサマが見事なつくり。
ふとチャンネルを止めてしまう様なインパクトあるモノを狙って作った、とはおっしゃってましたが、そんな監督の思惑どおり引き込まれましたね。いい視聴者ですね、私たち(^^)
最後の、薬売りの「・・・イヤ」が好きです。
暢気にずっと待っていたカゴのおじさんたちもお疲れ様でした(笑)

投稿: たいむ(管理人) | 2007/08/19 19:32

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受信: 2007/08/19 19:05

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