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2007/07/05

「ドレスデン、運命の日」みた。

Dresden第二次世界大戦末期に於けるドイツの風景を”ただの国民”という視点から描かれた作品として、日本のそれと共通するものが感じられる作品だった。けれど、あまりにも多くのことを詰め込もうとしたのか何もかもが上っ面でしかなく、また微妙なメロドラマ的な要素も加わって、2時間半の長丁場がかなり辛い。
(以下、若干ネタに触れています)

反戦と和解をテーマに描かれた作品だという。「(敵であれ味方であれ) 誰であれ、すべて被害者に罪はない。」というアンナの言葉が全てなのだろう。
けれど、婚約者のある身でありながら敵国(英国)の軍人と”はしか”のような恋に落ち、意志が強いんだか弱いんだか、諦めが早いんだか悪いんだか、賢いん だかアホなんだか、あまりにもいい加減で意味不明な言動をするアンナにはまるで感情移入ができないためにメッセージ性すら希薄に感じられ、アンナには苛立ちさえ感じてしまう私 だった。
『敵味方を越えた愛』がすわなち「許し」であり「和解」と宣伝チラシか何かに書かれていたけれど、どうみても戦争であり、窮屈な生活に飽き飽きしている世間知らずのお嬢様の、火遊び恋愛ごっこにしか見えない。
この作品で「和 解」を描いているとしたら、空襲の際にドイツ空軍の逆襲で飛行機を撃たれ、脱出したもののドイツにとり残された英国軍人であるロバートと、ロバートに婚約者を寝取られ、嫉妬や傷ついた自尊心、敵兵であることからロバートに殺意を抱いたアレキサンダー医師が、ドレスデン空襲時に は、”皆で生き延びる”ために手を取り合い助け合うという部分だと思う。
延々と続くドレスデンへの空襲の凄まじさは、日本の作品とも被る痛ましい光景であり、切なくなり、それなりに感慨もわくのだが、前置きの長さと、アンナとロバートのグチャグチャも手伝って「早く終わってくれ」と思わずにはいられなかった。

ラストの、空襲の象徴ともいえる『聖母教会』の復興には思うところもあるけれど、別の話になるので今はやめておく。
でも一つだけ。日本の空襲跡との決定的な違いは建物の構造にあるとはじめて強く意識した。「木造と石造では随分と違うものだなぁ・・」と。
焼けてしまえば二度と戻らない日本の宝物の数々。二度と戦争の業火によって焼くようなことがあってはならないと思った私だった。

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コメント

ご覧になったのですね?
気にはなっていたのですが、この手の映画を観るには、覚悟が必要かな…と思ってやめてしまいました。
日本本土への空襲は、ほとんどが「焼夷弾」だったようです。それも、ガソリン等を先にぶちまけてから…というようなことも多かったとか。
日本の家屋は、紙と木でできてるから、たいそうな火薬(爆弾)は必要なかったそうです。それなのに「原爆」は、いったい何だったんでしょうね。慰安婦問題で日本に謝れという日系議員がいるらしいけど、原爆について某国が正式に謝罪…なんてないのですよね。変だな~。

投稿: あかん隊 | 2007/07/06 00:45

■あかん隊さん、こんばんは♪
首都圏では春に公開でしたよね。
この作品は予想に反して覚悟はまったくいらなかったみたいです。
日本の、金はかかってるけど肝心の内容が・・・という作品になんだか似ていました(辛) 時間の長さも正直うんざり気味。よく言えば丁寧なのだけど、悪く言えば回りくどいのなんの。

原爆って一体なんなんでしょうね?
けれど、大量破壊兵器よりも、銃によって命を落とした人間の方が余程多いという事実を合わせて考えると、なんだか良くわからなくなってきます。
「戦争」は、中も後もいろんな問題がありすぎて・・・ひとくくりにしてもいけないと思うし、こんがらがってきます。

投稿: たいむ(管理人) | 2007/07/06 18:51

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