DVD「フラガール」みた。
昭和の時代に1度行ったことがある『常磐ハワイアンセンター』・・・でも、フラダンス?にはまったく興味がなく、全然覚えていなかったりする。
フラダンス?といえば、どうしてもアップテンポのリズムに激しく動く腰に目がいってしまうのだが、スローバージョンでの流れるような腕の動きが、そのまま”手話”になっていることを初めて知った。身体全体を使って表現するフラダンスの奥深さを堪能させてもらった。
(注:タヒチアン・ハワイアンも区別が付かない私です)
一つの時代が終わりを告げようとしている時、過去に見切りをつけ新しい波にの乗ろうと頑張るものと、変われない変わりたくない変わってはいけないと、今を必至に守ろうとするものとに分かれてくる。かつて”黒いダイヤ”といわれ基調とされた石炭も、燃焼効率のよい石油に取って代わられ、各地で閉山に追い込まれる炭鉱が続出しはじめていた時代。”夢のハワイ旅行”と言われたいた時代。フラダンス=ストリップなどという、見た目だけの思い込みをしてしまうのも頷ける。
そんな時代の過渡期に苦労を強いられた人々の、時代を乗越える努力がヒシヒシと伝わってくる。大抵の場合、早々に乗り換えた人間が得をし、乗り遅れた人間が損をする構図が目に浮かぶが、娘の未来の可能性を信じる母親の姿に、たとえ乗り換えられなくても新しいものを理解し妨げない人々の静かなる援護が、常に新しきものの成功を支えてきたのだと、そんな風に思えた。
「ウォーターボーイズ」や「スイングガールズ」と同じく、一握りの有志からスタートし、困難苦難を乗越えつつもやがては仲間も増やし、一丸となってひとつのことを成し遂げる、頑張る姿には理屈なく涙が溢れてくる。そんな達成感に満ちた顔の美しさ。拍手せずにはいられない。
ドタバタや、これ見よがしのお涙頂戴劇には、ややしつこさを感じなくはないけれど、ラストの舞台で帳消しとしよう。
岸部さんの激怒による暴言。私にも宇宙人だった。字幕が欲しいところだった(笑)
松雪さんが、途中から方言を喋るようになっていたのは必然か。それだけ真剣だったってことなのかな。
そーいえば、「フラガールズ」じゃないんだよね、これ。
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コメント
「スクラップ・ヘブン」の監督さんが? と思ってしまうほど、邦画の王道!という映画でしたねぇ。観る前は、それほど期待していなかったのですけど。やられた!って感じでした。岸部さんの「まくしたて」は、講読している月刊シナリオに全部載ってましたので、記事にしました。以下をご覧くださいな。(^^;)
http://aunt-sweets.cocolog-nifty.com/cococo/2006/10/post_cd32.html
投稿: あかん隊 | 2007/06/07 20:34
■あかん隊さん、こんばんは♪
この頃は、確か見たい映画が目白押しで、なんとなく後回しにしていたら、そのまま終わってしまいました(^^;)
>邦画の王道!
ほんと、そんな作品でしたね。
実は、「スクラップ・ヘブン」も見ようと思いつつ、まだだったりします。次の候補にしておこうかな?
投稿: たいむ(管理人) | 2007/06/07 22:29
またまた登場…。
「スクラップ・ヘブン」は、あんまりお勧めできないなぁ。観なくてもいいと思う。ところで、TBが入りません。(泣) 同じニフティ同士なのに。
投稿: あかん隊 | 2007/06/07 22:39
たいむさん、こんばんは。
TB&コメントありがとうございました。
面白い作品でしたね。
最初、私も『スイングガールズ』などのような
矢口史靖監督系の作品だと思っていたのですが、
青春モノだけでなく、周囲の大人の気持ちも十分に
汲み取った作品になっていたのが、また完成度の
高さを感じました。一徳さんの笑いの要素も◎!
投稿: GAKU | 2007/06/08 01:32
こんにちはー。
マツユキちゃんがこの作品で結構好きになったのですが。
美人なのに、人間臭さある所がいいです。
実は「フラ」を習うことにしまして・・・。爆
腰を振ってます。大笑
凄く精神性ある舞踊なんですよね。
老後はハワイだ。ふふ。
投稿: シャーロット | 2007/06/08 09:39
■あかん隊さん、再びどーも♪
ありゃ、「スプラップ・・」はお勧め無しですか。じゃぁ、TV放送でもされたときにしましょう。
ココログ同士のTBは以前から調子悪いですよ。入ったりはいらなかったり。なんででしょうね?なんか間違ってますよね?
■GAKUさん、こんばんは♪
青春というには、重い背景を背負った人々のお話でしたね。
それでも、青春モノを見たときと同じような感動を味わえましたし、素敵な作品でした。
プロ根性、女優さんたちみんなに感じましたねw &一徳さんも(笑)
■シャーロットさん、こんばんは♪
松雪さんは、昔から好きな女優さんです。特に、TVで「きらきらひかる」という深津絵里・鈴木京香らと出ていたドラマが大好きでした。・・なのに観に行かないって(^^;)
>実は「フラ」を習うことにしまして・・・。爆
おお=!素晴らしい!!
私はダンス系はまるでセンスがなく、身体もカチカチで到底ムリっぽいです。
エアロビじゃないけど、ダンスってものすごいエネルギーを消費しますよね。
フラなら心と身体がどんどん健康になりそう~~
健闘をお祈りします!
投稿: たいむ(管理人) | 2007/06/08 18:20
まいどです。昨年劇場で観た時のエントリをTBします。
面白かったけど忙しい映画でしたね(苦笑)。
昨年は「時かけ」も含め直球勝負の作品が
目立った気がします。
投稿: shamon | 2007/06/08 21:01
■shamonさん、こんばんは♪
なんとなく食わず嫌いで、視聴が今になってしまいました。
深読みしたり、感じるタイプの作品が好きですけど、ストレートな作品には素直に感動してしまいます。
あまりに狙いを感じすぎると、鼻白んじゃうけど。
>面白かったけど忙しい
ほんと、バタバタしてましたね。
投稿: たいむ(管理人) | 2007/06/08 23:06
こんばんは♪
あかん隊さんじゃないけれど、「スクラップヘブン」の監督さんが良くぞこれを撮ったな~というのが最初の感想でした。
で、「スクラップ~」ですが、オダジョーファンもしくは暴走する青春物がお好きな方以外にはおススメできません(笑)
「フラガール」は感動話の波状攻撃にしつこさを感じながらも、まんまとヤラれてしまいました。
監督はツボを良くご存知のようですね。
投稿: ミチ | 2007/06/09 00:08
■ミチさん、こんばんは♪
オダジョーさんにほとんど思い入れのない私ですし、暴走しすぎ・・には引いてしまうタイプなので、いずれってことにします。
感動作は「これでもか!」くらいでちょうど良いのかもしれませんね。おっしゃるとおり、ツボさえ押さえておけばね!(笑)
投稿: たいむ(管理人) | 2007/06/09 15:40
こんにちは!
邦画はあまり観ないのですが、評判がいいので鑑賞してみました。
なかなか感動的で良かったですね~
ちょっとベタな展開は鼻についちゃいましたが、最後のダンスシーンは圧巻でした。
当時の方々は、映画のエピソードよりも大変だっただろうなぁ~と思います。
投稿: 由香 | 2007/07/01 13:29
■由香さん、こんばんは♪
最後のダンス!
やはりこの手の作品は、発表会が特に素晴らしい!!
私もベタな展開がちょっと・・でしたが、しっかり泣いちゃいました(^^;)
「プロジェクトX」じゃないけど、事実であるほど感動的ですよね。リアルなだけに必死だからかな?
投稿: たいむ(管理人) | 2007/07/01 21:09
たいむさん、こんにちは。トラバ不発ですぅー。
とってものどごしがいいんだけど、あまりにのどごしがよすぎ
て、後味がさっぱりし過ぎちゃった。もう少し苦みとかあって
もいいかも…。
ビールに例えると、そんな感じの作品でした(失礼)。実話だ
から仕方ないのかな。とても感動的だったのですが、後に残る
ものがちょっぴり少なかった気がします。とはいけ、よくでき
ていたと思います。
そうそう、出演者に思い入れのある人がいなかったから、余計
にそう感じたのかも(笑)。
投稿: ラフマニノフ | 2008/03/07 16:47
■ラフさん、こんにちは
すっかり、ラフさんのとこでは映画に触れるのを忘れてしまいました(^^;お許しをw
>もう少し苦みとかあってもいいかも…。
良いのだけど、学生じゃないですからねぇ。ウォーター・・やスウィング・・と似たようなノリではイカンですね。
思い入れはそれほどないけれど、優ちゃんが出てればなんでもいい・・みたいなこの頃で、彼女の代表作がどんなものになるのか楽しみです。
器用すぎると代表作ってなかったりするんですよね。
投稿: たいむ(管理人) | 2008/03/07 19:30