アニメギガ(3)~アニメーション監督:今敏
第3回目は、『パーフェクト・ブルー』『千年女優』『東京ゴットファーザーズ』『パプリカ』の今敏監督。残念ながら、私は最近『パプリカ』を観ただけで良く知らない。圧倒的な作品を創る人だなぁーという印象くらいなもの。
絵コンテはもちろん背景美術も手がけ、更に脚本もされるという完全なる技術畑で、基本のしっかりした力のある監督さんなのだと知った。まずは絵の中に沢山のメッセージを込める、という手法をモットウにしているようで、漫画家としてのキャリアもあるということから、これには思い切り納得。
私が”圧倒的”と感じたのはやはり映像での魅せ方。監督自身も『パプリカ』では「映像を見せたかった。」と言われていたし、たぶん大成功だったのだと思う。
私はそんな映像から今監督は”アーティスト”タイプなのかな?と思っていたのだけど、話を聞けば、どちらかというと”エンタメ”を見せたいタイプのように感じられた。
今回、『パプリカ』での絵コンテを持参されていた。
みっ
しりと描かれた絵とト書き(というよりは説明文)。自分のイメージは他人と共有することが出来ないから、ブレを最小限に抑えるために具体的に表現化した詳
細な絵コンテが必要になるのだと説明されていた。・・といいつつ1人で作る気はないと言うのが面白い。一見両者は矛盾する考え方なのだけど、決めた枠から
はみ出したくはないけれど、はみ出した時の広がり方を楽しめる、許容するだけの器量と遊び心を持ち合わせた人であると思えば、頷けるものがある。そんなと
ころがスタンスとして”アート”よりは”エンタメ”を好むように感じるところなのではないかと思った。
実際はエンタメでありつつアートにも感じられる、となれば言うこと無しなんだろうね。
なんだか次回作は”音楽ありき”な作品になりそうだと暴露されていた。『パプリカ』でもとても雰囲気を出して盛り上げ、映像と相乗効果をもたらす音楽を担当されていた「平沢進氏」とタッグを組むらしい。ちょっと楽しみだ。
1963年生まれということで、まだ40代半ばの若い監督さん。今後も注目したいと思う。
次回のアニメ・ギガは6/20(水)0:00~(予定)。ゲストは声優に戻って「緑川光」さん。
私の中では、ふるーい話でまず『スラムダンク』の「流川」となってしまう(笑) 最近では『彩雲国物語』や『ガンダムW』で耳にすることが多く、過去話・現在話といろんは話が聞けそうでちょっと楽しみだ。
| 固定リンク | 0
コメント
たいむさん、こんにちは。
放送されていたんですね。今回は偶然テレビをつけて
発見することもできず、完全に見逃しました。。。
>”アート”よりは”エンタメ”
なるほど、そうかもしれませんね。
作画は毎回きっちり描きこまれる方ですが、どちらかと言うと
内容に方にこだわりを入れ込んでいるような気がします。
個人的には『東京ゴッドファーザー』が好きですね。
>次回作は”音楽ありき”な作品
楽しみですね。結構実験的な手法と精神世界を描く方なので
そのあたりをどう料理するのか期待したいと思います。
投稿: GAKU | 2007/05/31 12:55
■GAKUさん、こんばんは♪
前日にでも告知したほうがよかったでしょうか?(笑)
毎月最終水曜ですよ~。
他の作品を見ていないのでなんともいえませんが、絵と物語でしっかり魅せるタイプかなーと想像しています。
メッセージをほのめかして”感じさせる程度”というよりは、しっかり受け取れちゃうみたいな。
音楽ありきの作品がどんなものか想像も出来ませんが、あの音楽なら楽しみです。
『パプリカ』の最後に登場した映画館では、今監督のこれまでの作品を上映してましたよね?その中に見知らぬ作品が一つありましたよね?
それが、ちょっとした伏線かもしれない(変えちゃうかもしれないけど)とのことでしたw
投稿: たいむ(管理人) | 2007/05/31 20:37