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2007/04/23

「クイーン」みた。

Photo_17 映画に内容がすべて本当だとしても、作り物だとしても、どちらにしてもスゴイものだと思った。
ダイアナの事故は記憶にある。「パパラッチ」という言葉が日本でも一般的になったのがこの事故によってのことだったように思う。
ブレア首相は実はあまり印象が無い。”皿洗い”でそうだ、「育児休暇だ!」と思い出したくらいのもの(笑)。イギリスの首相の立場の微妙さを始めてしった、そんな感じだ。

若き日に即位し、10代もの首相を承認し共に国を治めてきたエリザベス女王。
政権交代を勝ち取ったとはいえ、威厳と貫禄で新首相を圧倒し、ブレア如きはヒヨッコ同然と言わんばかりの態度。当然のことだった。
それがダイアナの死によって、たった1週間でこれまで築き上げてきたもの、信じてきた道を覆すことになっていたとは、まったく予想外の展開だった。(全然知らなかったし)
この作品を見る限り、当初女王の取った行動は単にプライドとかの問題ではなく、「女王とは斯くの如し。」と当たり前の事として彼女は守り続けていただけだったようだ。
「国民の品位と国民自体を信じている。」とキッパリと言い放った彼女。その言葉は真実だと思えた。でも、「例えそうだとしても、国民があなたを信じていないとしたら?」という思いが沸き起こった。そのような思考がどうしても欠如しているように思えたから。(逆にそれが国民を疑っていないという真実味を出すことになるのだけど)
様々な王室批判には懸念と言うよりは、真摯に受け止めているようにも思うし、「どうしてこんなことに?」と、とにかくただただ困惑していたのだと彼女の苦悩から受け取れ、たぶん変化したのではないけれど、”女王として”下した判断に、国民に対する誠実さを強く感じることとなった。
事実ならば、他国の事とはいえエリザベス女王は尊敬に値する国主の一人だと思える。また、そんなエリザベス女王を理解し手を尽くしたブレア首相。側近を怒鳴る場面には泣けた。彼もまた、イギリスという国を預かる者として相応しい器量の持ち主なのだと思った。

真実はわからないのだけどね(^^;)
そっくりさん?というかの俳優陣によって、なんだか真実味を増幅させられたみたいで、女王万歳のマジックに引っかかったような気がしないでもない(笑) 
映画の感想と言うよりは、英国王室についての考察になってしまったみたいだなぁ(笑)
それだけ素晴らしかった、ってことだよね。

総評:★★★★☆++  好き度:★★★★☆  オススメ度:★★★★☆

特権階級としての一部の高飛車な言動にはやっぱりイラっとしてしまう。
女王とは違い、彼らは何の責任を果たしているのだろう?そこはちょっと思ってしまう部分だった。

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コメント

こんばんは。またしてもTBが不調です。ごめんなさい。
確かにダイアナって王室にはやっかいな存在だったかもしれないけれど、やはり彼女の力は大きかったと思うのですよ。
結果的に国民との距離を縮めてくれたものであったと思うし。
ブレア首相がこんなに橋渡しをしていたのも意外でした。
これが本当だとするなら、ちょっと女王に対しても首相に対しても親近感を抱いちゃいますよ。
映画的な演出もあって良かったです。
ブラックなユーモアもたくさんあったし。それぞれ似てるようなキャスティングも面白いです。鹿のシーンも印象的でした。

投稿: シャーロット | 2007/04/23 23:01

Oh! 観に行かなくちゃ!…というのが、とても多い最近の状態。
でも、たいむさんの記事で、思い出し(?)、触発されるから助かってます。行くぞ~! 劇場。www

投稿: あかん隊 | 2007/04/24 01:19

こんにちわ。
TB&コメントありがとうございました。

一国を担う女王という立場。
そこに生じる苦悩や葛藤が非常に上手く描かれていた作品だったと
思います。
彼女が自分自身の中で信じていたものと、実際の世論や国民との価値観
のギャップに対し、整然・毅然とした態度であらゆる決断をした彼女の
姿には引き込まれずにはいられませんでした。

取り繕うような過剰な演出がされているわけでもなく、
あくまでもリアリティのある人間模様が映し出されているところも
好印象に思いましたよ。

投稿: 睦月 | 2007/04/24 08:39

■シャーロットさん、こんばんは♪
ダイアナ妃は良くも悪くもイギリス王室にとって、大きな存在だった。そういうことですよね。
なんであれ、認める部分は認めて敬意を払うことは、損得ではないわけで、結果論として女王の対応はよかったと思います。
ほんと、ブレア首相は意外でした。
ほんと親近感を持っちゃいましたよ(笑)

鹿はね~。ダイアナ?ってちょっと思いました。


■あかん隊さん、こんばんは♪
GWは身動きが取れなくなるので、今のうちにと、強迫観念に駆られたかのように劇場へ通うことになりそうです(^^;)
お役に立っているようで何よりw
いってらっしゃ~い!!


■睦月さん、こんばんは♪
>苦悩や葛藤が非常に上手く描かれていた作品
そうですよね。珍しく感動しちゃいました。
事実だったらいいなぁーとか思ったりもして。
あのような女王様なら、多少古臭くとも、私も礼を尽くしたいですね。

人間模様もありのまま風で、同じく好印象。
やはり結構汚い言葉も使うんだな、という印象です。(というか、陰口も伝統かしら?www)
日本もそうなのかしら???(爆)

投稿: たいむ(管理人) | 2007/04/24 18:17

こんばんは♪
真実は分からない。私もそう思います。
この映画によって女王とブレアの好感度が上がったのは間違いないですもんね。
ただ、日本における「象徴」たる天皇と、英国における王は随分違うなと感じました。
50年も自分より国を第一に考えるなんて只者にはできません!
地位が人を作るって事もあるでしょうが。
イギリス国民の女王に対する敬愛の念は本物でしょうね。

投稿: ミチ | 2007/04/25 23:51

■ミチさん、こんばんは♪
相変わらずTBはダメみたいで・・・。ニフにも問い合わせてみたのですが、どうも芳しくないようです。
確かに、宣伝広告効果をねらえるクリーンな作品ですよね。
これは誰もが好感を持っちゃいますよね。
少なからず、彼らにとっても真実の話であって欲しいです。
皇室でも皇室でも、生まれた時から彼らには選択権は無いわけで、「神」から選ばれた、という表現もあながち間違いではないような気にもなるし、実際一生を捧げると誓い、覚悟の上で責任を担っている女王は尊敬に値する者と思います。
象徴(名誉職?)となった現在の日本の皇室はどうなのでしょうね?

投稿: たいむ(管理人) | 2007/04/26 19:42

こんにちは~
ブレアの存在が救いのようでもありました。今はイメージ悪いですけどね。・・・

冒頭の、「王冠を載せてる頭は眠ってるときも~」と言う言葉そのものの映画だったと思います。

投稿: カオリ | 2007/04/28 15:53

■カオリさん、こんばんは♪
ブレア首相がこんなに目立った映画になっているとはまったく知らず、王室だけのお話かと思っていただけに、イギリスの王室と、政権の関係性など、とても興味深く思いました。

といっても、その後のブレアさん。あまり気にしていない方なのですが、いい印象ではないですよね(笑)
一発逆転?宣伝効果は絶大かしらね?他国には(爆)

投稿: たいむ(管理人) | 2007/04/28 19:07

最初はよく作れたな〜、と思って観てたんですが、生きている王室の方に配慮されていましたね。
やっぱ、女王の好感度はupしたかと思います。
ブレア首相は、目立っていましたが、ブレア夫人も違う意味で目立っていていましたね〜(笑)

投稿: あん | 2007/04/30 09:34

■あんさん、こんにちは♪
>最初はよく作れたな〜、
ですよね。けれど、観たら誰もがきっと納得かな?(笑)

>ブレア夫人も違う意味で目立っていていました
ええ、ほんとです。
逆・・ということで、書くのを止めましたが、悪く言えば「下品さ」が目立ってましたよね(^^;)

投稿: たいむ(管理人) | 2007/04/30 12:19

とどのつまりは「女王万歳!」~~
だからこそ映画に出来たのかもしれませんが。。。
でもやっぱりヘレン・ミレンは素晴しかった、
まさに‘エリザベス女王’でしたよね。
女王を理解するブレアの力説も圧巻でした。

投稿: 未来 | 2007/05/04 00:54

■未来さん、こんばんは♪
そそぶっちゃけ「女王様ばんざーい」なわけね。
もう少しで「・・無しよ」になるところをブレアが欽ちゃんになったわけね(爆)
ヘレン・ミレンは皇室の女性をやらせたら、いまや右に出るものはいないのでは?
納得のオスカーですよね。

投稿: たいむ(管理人) | 2007/05/04 21:35

こんにちは♪
TB&コメントありがとうございます!

真実はわからないけれど、ドキュメントを見てるような感覚になる映画でした。とても静かで感動的で好みでした。
ブレア夫人・・ちょっと印象悪すぎですね~これでは(>_<)

投稿: hito | 2007/05/11 08:44

■hitoさん、こんばんは♪
こちらこそコメント感謝です。
誰も彼もそっくりさん?という感じでもあり、ドキュメントと言われたら「そーなんだぁー」とか思っちゃいそうでしたね。
私も好印象です。
それにしても婦人を妙に下品にしたのはなぜかしら?

そんなブレア首相も退陣ですね~。

投稿: たいむ(管理人) | 2007/05/11 18:30

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