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2006/10/12

「ワールド・トレード・センター」みた。

World_trade_center もうね、これはみんなで観ようよ、って言いたい。
いつもと変わらずに夜が明けて、いつものように出勤して、いつものように帰宅する。5年前の9月11日だってそんないつもと変わらない平凡な日になるはずだった。
5年経った今になっても「どうしてあんなことに・・・」と思わずにいられない。

この作品は9/11の出来事を、ただ事実を元に真実のみを語ったものとのこと。出来事のひとつひとつ、どれからも目が離すことができなかった。
最初から最後まで、何度も何度も涙が溢れた。なんというか、そのほとんどが感動とかいう、そんな涙とは少し違っていたけれど。
港湾警察という管轄違いでありながらも、その使命の為にビルへと救助に向かい、逆に予期せぬ事態から自らがビルの崩壊に巻き込まれ要救助者に変わってしまう。
生き埋め。身動きが取れないだけであり、今すぐ生死に関わるというものではない状態。

たぶん、生きていた(即死ではなかった)という事は幸せなことなのかもしれない。けれど、自力で脱出は不可能であり、外との連絡手段も無いとはなんと絶望的な状況だろうか。凡そ当てにならないならない救助をただ信じて待つしかない。互いを励ましあいながら、とにかく死なないようにすることだけに持てる気力の全てを集中し、意識を保ち続けること。出来ることはそれだけ。
「地獄。ここは生き地獄です。」
ここはどこだ?と意識が混濁したジョンから発せられた問いに対してのウィルの答え。これには置かれている状況から決して逃げていない、ウィルの強い生命力であり、生に対する執着心を感じた。

3千人近い人々が犠牲になり、そのうち警察官や消防士などの二次的な犠牲者も少なくない。ビル崩壊後に救助された生存者の人数がたった20人でしかなかったことが、この災害が如何に悲惨で遣り切れない大惨事であったことを思い知らされる。
その20人中の2人であったジョンとウィルは確かに幸運だったのかもしれない。孤独ではなかったことが大きな心の支えとなり、互いが生きる続ける為の互いの使命となったことが生き延びる糧になったともいえよう。けれどやはり諦めない強い心が、人を、幸運を、何もかもを呼び寄せた、そんな気がした。

生き埋め状態になってからというもの、思い出すことといえば家族のことばかりだったジョンとウィル。夫の安否に心を痛め掻き乱されながらも耐えようとするそれぞれの妻であり、その家族たち。また、家族の行方が掴めずに絶望に打ちひしがれ取り乱す人たちの姿。MISSINGの張り紙の数々・・。とにかく「百聞は一見に如かず」。その一つ一つをこの映画を観て、何かを感じて欲しい。

同じように9.11の事実を綴った作品として「ユナイテッド93」があった。これには”とてつもない恐怖”と”勇気”を感じた。今回の「ワールド・トレード・センター」には”信頼”と”愛”を強く感じた私だった。それは決して”映画としての綺麗事”なんかではないと断言できる。とにかく観て欲しい。

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コメント

こんにちは♪

物事を斜めから見てしまうボクは全然受けつけ
なかったです・・・。
救助活動をした人々は確かに善意なんでしょう
がそこの描かれ方にどうしても偽善というもの
を感じてしまいました・・・r(^^;)

投稿: 風情♪ | 2006/10/12 10:11

■風情♪さん、こんばんは♪
>偽善
うーむ。まぁ、そういうこともあるでしょうが、全てがそうではないと信じたいですね。たとえ偽善であったとしても、それで救われたとしたら、それはそれで真実ですし。
以外に現実であり、事実はドラマ以上にドラマチックかもしれませんよ(笑)

投稿: たいむ(管理人) | 2006/10/12 20:00

たいむさん、こんにちは♪
9.11はどう描いても難しいし、いろんな意見が出るんだということを改めて感じています。
これからもいろんな監督がいろんな切り口で描いて見せてくれるのでしょうけれど。
救出にあたった人たちの善の行為には胸が熱くなりました。

投稿: ミチ | 2006/10/12 20:06

こんばんは。
生き残る・・・っていうのは、決して楽なことではないと思うんですよ。
依然とは全く違った状況になってるはずで。
私には、彼らはあえてそういう生き残る試練を選択したように感じました。
このような惨事があの日に起こった事を忘れないでいさせる為にというか。
物語ではあるけれど、真実。・・・胸が痛くなりますよ。見てよかったです

投稿: charlotte | 2006/10/12 22:54

こんばんは。コメントありがとうございます。
たいむさんの気持ち、わかります。自分だって、いろいろ思いながらも泣けたもの。結局、現場で必死になるのは、ブルーカラーの「よし!やるぞ!」という人たち。そんな彼らを助けるのも、ごく普通の人たち。(職は専門であっても、決してアメリカ社会でのエリートじゃない)
そんな彼らに、ここまでの辛苦を味わわせた根本的なことはなんだろうって、考えてしまいました。
生死の狭間で彼らが思ったことは、やっぱり「家族」。他の多数の犠牲者の方々も、きっと最期には「家族」のことを思ったはず…。やりきれません。二度とこんなことが起こらない、よい世界になりますように。改めて亡くなった方々のご冥福を祈っています。どんなに怖かったことでしょう。どんな辛く、苦しく…そして、悔しかったことでしょう…と。どうすれば、世界は、彼らに報いることができるのでしょう。わかりません。

投稿: あかん隊 | 2006/10/13 00:33

■ミチさん、こんばんは♪
9.11題材にした作品はこれからもドンドン出てくると私も思います。
とうのオリバーストーン監督もそのようにおっしゃってましたしね。「ベトナム戦争並みに」って。
あの海兵隊員さんにはなんだか神ががかった不気味さを感じましたが、あの方も実在するのですよね。無事に帰国されたのでしょうか。
組織に向かない方のような気もするのですが・・(笑)


■charlotteさん、こんばんは♪
>生き残る試練を選択したように感じました。
そうですね。切断には至らなかったけれど、障害は残ってしまっていたようですしね。
元を考えれば理不尽な出来事。あの時にどれだけその覚悟があったかはわかリませんが、腐ったりせず、生きているという事は何よりも変え難い事だと、きっと最期の日までつながれた命を大切にしていかれることと思います。
9.11ということを抜きにしても、観てよかった作品でした。


■あかん隊さん、こんばんは♪
そうなんですよね。事故でも自然災害でもなくって、テロという名の人災。
たくさんの被害者の方々が、この二人のように、ジワジワと力尽きていったかと思うと、やりきれなくって未だに涙が出てきます。しかも理由もわからないまま・・・と思うと、その理不尽さにやり場の無い怒りも。けれど、その無念を「報復」という形にしか変換できないのは何故なんでしょうね。
平和ボケ日本人な私なので、ソコには理解できないでいます。

しかし、人命救助は難しいですね。救助の為に自分自身も命懸けを覚悟しなければならないこともあるだなんて。

投稿: たいむ(管理人) | 2006/10/13 18:57

こんにちわ。
この事件は本当に衝撃的な事件だよね・・
忘れてはならないことでもあるし、忘れられないこと。

残念ながら「ユナイテッド93」はまだ見てませんが機会あれば見てみようと思います。
本当に今回この映画見てよかったです。

投稿: 皐月 | 2006/10/19 10:33

すみません・・ついつい上のコメントでHN(皐月)で書いてしまいました。
いつもお世話になってます「えみたん」です(^^;;

投稿: えみたん | 2006/10/19 10:34

■えみたんさん、いつもありがとうございます♪
>>この情報を登録する>>
での悪戯ですね(笑)
ココログ同士ってたまにあるんですよね~
私も人様のところで何度も”管理人”になってしまったり(^^;)

この作品と「ユナイテッド93」は作風も焦点も全然違うので、ちょっと覚悟がいるかも知れません(おおげさ?)ある意味DVDだと途中で止めたくなるかも・・・と思ったりもします。
観終わったあとで遣り切れなく感じ、切なくなるのは同じです。
是非ご覧になってください。

投稿: たいむ(管理人) | 2006/10/19 18:03

たいむさん、TB&コメ有難うございました★

私は最初・・・・正直いって911事件について 知られざる衝撃的な事実(公表されていない 悪の部分の)が明らかにされるのかと思って観にいったので(予備知識ゼロで行くようにしてるのです・・・映画館で予告ぐらいは観るけど^^)初っ端から面食いました。
ですが、直ぐに その銀幕の世界にはまってしまい・・・
恐怖に耐えている姿や 回想シーンに涙。救助の時は号泣でした。
この物語も911におきた真実の物語。多少脚色してあってたとしても
素直に感動しますよね。

投稿: とんちゃん | 2006/10/21 03:46

■とんちゃんさん、こんばんは♪
私も予備知識ナシで映画を見に行くことがほとんどですが、今作は「ユナイテッド93」とは異なって人間ドラマかなぁーと思っていたので、すっと入り込みました。
>恐怖に耐えている姿や 回想シーンに涙。救助の時は号泣でした。
私もハンドタオル一枚分ほど(笑)
やっぱり人命救助の精神であり、家族との絆は心にぐっときますよね!

投稿: たいむ(管理人) | 2006/10/21 11:53

TBありがとうございます。
本当にあのテロの凄まじさを見せ付けられた映画でした。
何度も絶望を感じながらも生きようとする気持ちの強さで乗り越えた二人の警官には敬意を表したいです。

投稿: FREE TIME | 2006/10/22 00:19

■FREE TIMEさん、こんにちは♪
単にテロといっても、コレだけの規模でしかも同時に起こされたという事がとてもショッキングでした。
これは災害ではなくヒトの手で起こされたモノということを忘れてはいけないですね。
諦めない強い意志と生命力には私も敬意を表したいと思います。

投稿: たいむ(管理人) | 2006/10/22 10:57

TBありがとうございました。
この映画では人間の「悪」とは対照的な「善」が見られて、まだまだ人間も捨てたもんじゃないなと思いました(笑)
事実は映画より奇なり(>公表されていない悪の部分)かもしれませんね。

投稿: rino | 2006/10/28 17:26

■rinoさん、こんばんは♪
人間もまだまだ落ちぶれちゃあいませんね。
私は、善と悪とは決して対ではないと思うのですね。
そして「悪」とは何か?(もちろんテロは「悪」ですが)
踏み込んだ作品もいずれは・・・でしょう。
この作品は、「善」と「生」を感じる作品だったと思います。

投稿: たいむ(管理人) | 2006/10/28 18:44

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