« 涙。。。 | トップページ | 「邪魅の雫」速報第3弾。 »

2006/08/01

機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディション②「それぞれの剣」感想。

スペエディ第2弾「それぞれの剣」。
「それぞれ」とは、属する組織そのものでもあり、アスラン・キラ・シンの想い、すなわち力の具現であるMS(=剣)を手にした理由にあたるのかなと思った。

力が無かったために大切な人を守れなかった。だから力が欲しい。敵を倒す力が。弱きものを守る力を欲し、より強き、制圧する力を求めたシン。
自ら望んで得た力ではなかった。使いたかったわけでもなかった。けれど力を使わずにいたら守りたい人を守れない。だからその力を使ってでも守る。奪い、奪われる前に抑止する為の力として。それがキラ。
死守するだけの力では足りない。守りきれない。逆に圧倒する力では守るどころか脅威となる。立場が入れ替わるだけのもの。互いを抑制しあい均衡を保てる力。防御であり、威嚇や牽制ともなる力として、持てる力を役立てようとしているのがアスラン。

戦争によって、それが加害者でも、被害者でも、第3者でも、理不尽な理由で、もしくは理由もなしに命が失われるようなことのない平和を願う気持ちは同じであり、そのための力を手にした3人でありながら、切っ掛けがそれぞれで異なるために、使い方も違ってしまった、ということなのではないだろうか。

今は、それぞれが信じられると思えるものだけを信じている状態。そのままそれぞれで真実を導き出そうとしても、やはり真実もそれぞれでしかない。
それぞれは交わったりしない、ずっと平行ってことなんだよね。

※以下、感想(ネタバレ含む)。DVDを楽しみたい方はご注意ください。

最初からAAにミリィが居る、などというような細かなバレは省略。

まず最初の最初で「おっ?」と思ったのが議長のながーい新規部分。本編で私などはずっと議長を「まっ黒」とは決め兼ねていただけに、早くも「黒議長確定」(それはキラ側を正義と判断した場合だけど)には苦笑いするしかない。
とはいえ、「SEED」(いわゆる”種割れの種”を持つもの)の意味が明確に表現された。初めてじゃない?(思い違いでなければ)
SEED本編では、エリカの研究資料の中で少し触れられてはいるけど、エリカによって削除されているしね。マルキオ導師の言う「SEEDを持つ者」とも事実上同義となりそう(マルキオ様ってすごいわー)
Superior Evolutionary Element Destined-fact』が”SEED”の意味。(得意の造語だ)
直訳から鑑みるに、「進化した優生な因子を遺伝的に備えている」ということなのだと思うけど。「SEEDの発現」はコーディもナチュも無関係だから、遺伝子の突然変異みたいなものじゃないかしらね。(SEEDのfact=戦士の素質、ということではないハズ)
ずっと「結局”SEED”って何だったの?」と思っていたから、個人的にはすっきりして良かったのだけど、”DESTINY”のスペエディ新規として、どのくらい重要なのかが良くわからない。ただシンやアスラン・キラの素質を”科学的”に証明したということなのかしらね?(特にシンを) 劇場版への布石・・なんてこともないでしょうしねぇ。

次に全体として、スペエディⅡの本編での範囲はⅠの時に比べると、バッサリカットできそうでできないエピソードや場面が意外に多いかもしれないと”おさらい”で何となく思っていたけれど、実際にそうだったようで、セリフのない映像のみを断片的に繋いでエピソードを見せる手法が散りばめられていた。♪Emotion をBGMに「ローエングリンゲート破壊作戦」と「ミーアの慰問ライブ」とのあわせ技はやや強引か。
他にカットできるところがなかったのか、もともと必要なかったからなのか、俗に言う「アスラン女難」がすべてカット。Ⅰの感想で書いたとおりになった(ちょっと嬉しい。なら最初からやるな~と思わずにいられないけど)
その分のルナマリアでシンとの絆を深めようと画策されているのがなんとも言い難い。シンのエマージェンシーで迎えに行くのがアスランからルナに変更するとは大胆不敵。シンがステラをミネルバに運び込んだ際、そこには居なかったルナマリアを私服のまま無理やり食い込ませ「あの娘・・」とまで言わせているし。ステラとシンの関係性を知り、シンの感情にルナを共感させやすい体質に変えた、ということなんだろうね、きっと。

どうしてか平井画新規で毎回描きなおされるのがキララク。「約束」場面。丁度おさらいの気になった点で
>どうもアスランはラクスに蔑ろにされてる気がしてくる。
と書いたばかりだけど、私自身、実はあまりそのようには思ってないし、思いたくないと思っていた。(黒ラクスはともかく、アスランに対するラクスのこととして)
そして今回ラクスの
「アスランが誠実で優しい方だということは、あなたが一番よくご存知のことでしょう?」とキラに言うセリフが追加されていてちょっと嬉しく思った。(例えキラの説得とはいえ、私の中でのラクス像に繋がるものだったから)

そしてアスランの「無言」のカガリ攻め。
これも実は、こっちのほうが納得できたりする私だったりして。
恋愛だけに関して言えば、例えどんな理由があったとしても「理解したくないし、納得なんかできるもんか」というのが本音ではないかと思っていたので。
また、本編では「アスランがカガリにこんなことを言うなんて」と驚き、まさかねと当初は別路線で捉えていた。思考を繰り返すうちにいつしかあのセリフが当たり前のようにすり替わっていたけれど、第一印象からいけばそれだけじゃないというこっちが近いかも。といってもここは解釈の問題(嗜好)なので突っ込まれても困るけど、「無言」ってある意味では一番怒っているときに使う手口だと思うのよね、私は。
しかし、セリフの有無でかなり印象が変わってしまったことは言うまでもなく・・・

全体を通して、大きく気になった部分をあげてみたけれど、細々とした相違点やそこから受ける印象の違いはまだまだたくさんあると思うが、挙げ出したらキリがない?
そういえば「連合」と「地球軍」という言葉がスペエディでは「地球軍」に統一されたようだった。いかに本編が・・(まあ、それはいいか。)
この調子で4作・・・どこまで改ざんされるんだろうか。良くも悪くも心配になってきた。
(良くもとは、個人的に残念だと思っていた本編の設定における、個人な解釈による”+改ざん”に繋がる部分については、”スペエディとして”理解しようとは思っているということ。私にとって都合の良い部分だけは。そんなものばかりでも困ってしまうが)

まぁ、それにしてもフリーダムで始まってフリーダム(キラ)ステージのようなスペエディⅡだったかな。

そうだっ!忘れちゃならないのが、ハロだ!これは許せん。
Sp3athcaga議長がアスランに「AAを知らないか。ラクスは一緒か?」と聞いたあの時のカットがどうして”ハロを修理するキラとラクス”になるわけ?”マイクロユニット苦手なキラ”にハロが直せるの?・・というか、アスランの専売特許まで剥奪しないで欲しいぞ~
が、しかしエンディングのアスカガは唯一の清涼剤(^^)

| |

« 涙。。。 | トップページ | 「邪魅の雫」速報第3弾。 »

コメント

今日、見る予定です。
かなり遅いですね・・・。``r(^^;)ポリポリ
たいむさんのコメントを思い出しながら、見るのも楽しいかな?
議長の腹黒さも分かるのか、それも楽しみだ。(笑)

投稿: Brian | 2006/09/10 10:00

■Brianさん、こんにちは♪
なんだか忙しそうでしたよね。だから?

>議長の腹黒さ
判ったでしょうか?(笑)

投稿: たいむ(管理人) | 2006/09/10 13:45

うん!(^^)
腹黒さが少し分かりましたよ。(笑)
いかにも政治家という感じですよね。
なぜ、キラとラクスが邪魔なのだろう?
ラクスの人気と、そのボディーガードが邪魔なのかな?
本編よりもまとまってる感じはしたかな?

投稿: Brian | 2006/09/12 05:50

■Brian さん、こんばんは♪
ご報告ありがとう!(笑)
わかりましたか?黒議長確定。

キラとラクスは決して議長の思惑通りに動かない、役割を演じる者ではないことを知っていたのではないでしょうか?遺伝子的に(笑)
ならアスランは・・・と突っ込まないように。
アスランは、ザラ議長を建前に、その正義感の強さにツケ込んだのですから~

本編の失敗の取り返し・・・いかに本編で一部の人間にしか伝わらなかったか、と言っているようなものなのですけどねw

投稿: たいむ(管理人) | 2006/09/12 18:49

なるほど。
最高のコーディネーターは自分よりも劣るコーディネーターの言うことなんて聞いてられないと。(爆)
アスランは黒議長の言葉の裏に気付きますからね。
それにしてもアスランはもてますね。(笑)
カガリにミーア、ルナマリアにメイリンですか?羨ましい・・・(爆)

投稿: Brian | 2006/09/12 21:23

■Brianさん、こんばんは♪
アスランはモテモテだけど、ミーアとの関係性が若干希薄に感じられませんでしたか?
それなのに、公式ページの裏話のコーナーではなんだかミーアがこゆーくなってるような・・?
観ないとわかりませんが。
(2月だよなぁ、まだまだ先!)

投稿: たいむ(管理人) | 2006/09/13 17:39

たいむさん、おはようございます。
ミーアとの関係が濃くなってるんですか~、それは楽しみかも?( ̄m ̄* )ムフッ♪
「SEEDーD」になって女性キラーを発揮してるアスランとラクス以外には見向きもしないキラとなりましたね。
カガリはアスランのモテモテぶりに気持ちが落ち着かないでしょうね。(笑)

投稿: Brian | 2006/09/14 05:52

■Brianさん、またまたどうも♪
>ミーアとの関係が濃くなってるんですか~
いや、そういうわけでもなく・・・
声優の田中さんの熱演・・というようなことが書かれていただけです。(公式ページ読んでみてください)

スペエディはアスラン女難がバッサリで私は単純に嬉しいです!(笑)

投稿: たいむ(管理人) | 2006/09/14 18:10

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディション②「それぞれの剣」感想。:

» それぞれの剣 画像更新 [埼玉の中心から毎日を語る]
特設ページ←アバント、Aパート、エンディングの画像をアップしました。 エンディングムービーをアップしました。 明日はBパートをアップします。 アバント新作カット Aパート新作カット エンディング ↑スタッフロールで見え難いですが、ハウメアの守り石と指輪があります などなど^^... [続きを読む]

受信: 2006/08/01 00:31

» SEED DESTINYスペシャルエディションⅡ それぞれの剣について [埼玉の中心から毎日を語る]
キャプチャーですが、さすがに2時間のものを一気にやると 死んでしまうのでパート毎に分けて更新したいと思います。 その代わり寄り詳しくキャプチャーしますので地方の方は楽しみにしていて下さい。^^ とりあえず本日中にアバンタイトル、Aパート、エンディングをアップします。 特設ページ←全てこちらにアップします。 以下DVDを買う予定でネタバレがイヤな方は気をつけてください。 気になった事 ・大西洋連邦のコープランドの声優がBLOOD+のアンシェル ・T.M.... [続きを読む]

受信: 2006/08/01 00:35

» 機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディションII それぞれの剣 前・後編 [~SoSeGu~]
アスラン視点だよね?なスペシャルエディション第二弾。 [続きを読む]

受信: 2006/08/01 13:30

» それぞれの剣 レビュー [Red Warrior]
良かった。ステラはまだ生きていました。スペエデ1よりも出番が増えていたようです。 ラクスは、お風呂に入るシーンに覚えがありません。ちょっとエッチだったので、新作カットかも。勘違いかな?=>確認したところ、一部新作カットでした。ただ、EDのラクスはチョット胸がキモイ。もっと可愛い絵にして欲しかったですね。 さて、他のブログでも言われていますが、若干ストーリーに変化がありました。でも、あまり意味があるとは思えないので、新たなエピソードの追加ならともかく、ストーリーを直すのはやめてほしいですね。... [続きを読む]

受信: 2006/08/02 01:46

» SEED DESTINYスペシャルエディション2 [SERA@らくblog]
機動戦士ガンダムSEED DESTINYスペシャルエディション2 〜それぞれの剣〜 アスラン視点(と言われる)スペシャルエディションの第2弾です。第1弾のラストは、SEEDに覚醒したシンの暴走。再び戦場に戻ったキラ。ザフトに復... [続きを読む]

受信: 2006/08/02 20:19

» 「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」〜それぞれの剣〜 [salty blog]
機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディション2 〜それぞれの剣〜 なかなか情報が出てこない「劇場版」やら、あからさまなプラモ販促「STARGAZER」やらのせいで、「種デス」熱も下がりつつあった今日この頃。... [続きを読む]

受信: 2006/08/03 00:39

» 機動戦士ガンダムSEED DESTINYスペシャルエディション2 〜それぞれの剣(つるぎ)〜前編を視聴。 [kasumidokiの日記]
ステラが海に落ちた後、シンがミネルバに救助を求め、迎えが来ますけど。 ……アスラン、でしたよね? ルナマリア様1人になってましたけど。 発言者:[続きを読む]

受信: 2006/08/05 17:33

« 涙。。。 | トップページ | 「邪魅の雫」速報第3弾。 »