慣用句
間違ったまま記憶していた言葉の誤りに気がついて愕然とすることがある。そのほとんどの場合が思い込みからくるもの。特に”音”で聴いて覚えた単語って結構アヤシかったりする。
先日も”MSM-03”は「ゴック」ではなく「ゴッグ」が正解だということわかった。これは私の完全なる思い込みから。同系列のモビルスーツである、MSM-07が「ズゴック」であることから勝手にそう思っていた。ちゃんと表記を見ていればしっかり「GOGG」となっているわけで言い訳でしかない。(ちなみに「Z’GOK」だし)
前にも書いたけど、「FINAL PLUS」の副題は「選ばれた未来」。未だに「選ばれし未来」と勘違いしてしまっている人も多そうだ。(”選ばれし者”がアチコチに氾濫しているしなぁw)
もうひとつ、これはだいぶ前に気が付いてコソコソと修正を施していた言葉だったりする。
「コーディネーター」
一見なんの間違いもないように見えるけれど、SEEDにおける”コーディ”は
「コーディネイター」と表記するのが正しい。
発音でいえば余程”イ”を強調しなければ、普通に「コーディネーター」だから思い込みも仕方が無いといえば仕方が無い。英語版でも調べてみたけれど「コーディネイター」は「coordinator」と変換されていたしね。「coordinator」を日本語表記した場合カタカナで「コーディネーター」となるのが一般的。しかしSEEDにおける「コーディネイター」は、”人種の名称”であり固有名詞なのだとすれば、きちんと「コーディネイター」と書かなければならないんじゃないかなと思った次第。
ZGMF-X42S 「デスティニー」もやっぱり「デスティニー」であり、より発音に近い「ディスティニー」ではない。それはともかく、「コーディネイター」には意外に気がついていない人が多いような気がするけれど・・・こちらへ訪問されるSEED好きのみなさんはいかが?
”音”から記憶した言葉には、実際それが清音なのか、濁音なのか、長音?拗音?促音?撥音?と、とにかくハッキリさせておくことが肝要。特に固有名詞では先方に対して失礼に当たる場合もあるのだからできるだけ気を付けたいものだ。
前置きが長くなったけれど(これが前置き???爆)、タイトルの「慣用句」について。
26日、文化庁の【日本語調査】による発表から「慣用句の誤使用が広がっている」ということがニュースや新聞記事で取り上げられていた。
例題としては、激しく怒る様を表現する”怒り心頭に発する”という本来の使い方を認識している割合が14%しかおらず、”達する”に変化しての誤った使用が74%超までに上っているとのことらしい。日本語の乱れは今に始まったことではないけれど、こういう事例はまだまだありそうだ。
※以下、長文必至。お付き合いしていただける方だけ続きをどうぞ。
ブログでほとんど毎日のように記事を書くようになって、文章というもので簡潔かつ適切に表現することの難しさを思い知った。
そもそも物事や作品に対する”感想”を書く”ということは、まったくその字のとおり「感じて」「想ったこと」という形のないイメージを”文字”として具現化する作業となる。”文字”として起こす事によって、その時の情景や受けた印象や想いが蘇り、再び喜怒哀楽を味わったり、感慨にふけったり、感想から発展した漠然とした思考を論理的に組み立て直したりすることにもなり、その作業自体はとても楽しい場合がほとんど。いくらでも書き連ねることが出来ると思う。
ただし、そこまででは完全なる自己満足の世界。
その想いを他の誰かと共有して楽しみたい場合は、伝えたい想いやメッセージを正確に伝達するという技術も必要となる。その上で、感情や状態・状況の表現法として古来から使用されている「慣用句」の活用はとても有効といえる。一つ一つに意味がある語句を複数組み合わせて作られた”ひとつの意味”を示す言葉が慣用句。その言葉は本来決まった結びつきしかありえない。だから語句が変われば本来の意味も歪んでしまうはずであり、決して”多数決”で変更されるものではなく、正しい使い方をすべきものなのだと思う。
「慣用句」については、ブログ記事を書くようになってから、言いたい内容の簡潔な表現方法として思いつき、ちゃっかり「慣用句辞書」なるのモノをいつも傍らに置いていたりする。どれだけ活用できているか・・というと微妙ではあるけれど、この辞書がなかなか楽しい。
私の所有している辞書には、言葉の意味はもちろん出典や用例もあり、例題と同じく”怒り”をあらわす慣用句では「青筋をたてる」「逆鱗に触れる」「鶏冠に来る」「腹の虫が納まらない」「腸が煮え繰り返る」etc...があり用例から正しい用途を確認できたりする。またその用例が洒落ていて粋なんだよねぇ。これは”辞書”という堅苦しいものではなく”読み物”としてでも充分に面白いかもしれない。(読破はできてないけどw)
日本語ってとってもデリケートだけどダイナミックでもあると思う。上手く使いこなせたら素敵なんだけどなぁー。
それにはまず言葉を知らないといけないのだよね。更にその言葉の意味を正確に理解していなければならないということだ。
普段何気なく使用している言葉にしても、ニュアンスで誤魔化してしまいっていることが多いんじゃないかなぁ~と。「意味を簡単に説明して」と言われたら、しどろもどろになってしまうかもしれない。様々なものの総称や結論となる言葉も知っておきたいところ。一口での説明が可能になるからね。
美しい文章を書くためには知識と教養が必要。それには日々の精進と鍛錬があってこそ。一朝一夕では化けの皮はすぐにも剥がれてしまうことだろう。
最近氾濫しているカタカナ英語や略語。これにはちょっと思うところアリ。
他人がその意味を知っていて使っていることに対してとやかく言うつもりはないけれど、その意味を誰もが知っているとは限らないということは知っているだろうか?受け手の教養がないと言ってしまえばそれまでだけど、あまりの多用乱用が鼻に付くと感じることがあるのは確か。「自慢?」とか卑屈に思ってしまう。
カタカナ英語も略語も、的を射た表現をする上での活用は良いと思う。けれど何事も”ほどほど”が一番よいのではないかしらね。相手に言葉が伝わらなければ、それこそなんの意味も成さないのだから。
とまぁ、偉そうに書いてはみたけれど、実は間違い常習犯の私。使用法を誤った言葉の使い方以外でも、単純な誤字脱字、誤植には特に注意を払わなければなぁーと思うわけで・・・・
学習・精進・鍛錬・学習・精進・鍛錬・学習・精進・鍛錬・・・・・・・・・くぅ~
いつになったら簡潔で解かり易い文章が書けるようになることやら o(´^`)o ウー
| 固定リンク | 0
コメント
おじゃまします。本文ではなく、前置きにコメント(笑)。
仲間 由紀恵 with ダウンローズのラストシングルも『恋は無制限』と勘違いしている人がたまにいます(正しくは、『恋は無期限』)
「無制限」と「無期限」。似ているようで、恋が無制限だと、ちとあぶないかも…。
シミュレーションとシュミレーションは、しょっちゅう間違えちゃいますが。
脱線しますが(笑)、カメラメーカーの「キヤノン」は、発音は「キャノン」、お酒の「ウオツカ」も、発音は「ウォッカ」なんてのもありますね。
投稿: ラフマニノフ | 2006/07/28 01:43
■ラフさん、こんにちは♪
出張&強行スケジュール?お疲れ様です。
本文はオマケですし、無視しちゃってOKOK!
>『恋は無期限』
あはは。意識していなかったけど、これは知ってます!!
確かに時面も似てますしねぇ、スルーしちゃいそう。
シュミレーションとシミュレーションならばタッチミスと判るし、語源が英語の発音から日本語カタカナ表記にしたものならば、ロサンゼルスとロス アンジェルスのようにアリだと思うし、「何が正解」とはいえないような気はしますが。
まだまだいっぱいありそうですねぇ(汗)
キューピーマヨネーズも「キユーピー」の表記ですが、キューピーです。
拗音含みは字のバランスが悪い、小さいユがハッキリしない、という理由から企業が実際とは異なる、発音とも異なる表記に変えたものは厳しいですね。(キヤノンもそうなのでしょうか?)
トリビアの世界ですよ、これは(笑)
投稿: たいむ(管理人) | 2006/07/28 08:22
こんにちは!
慣用句の辞書、買いたいなと思っています。(^^;)
日常、辞書は手放せません。携帯とPDAにSDカードの辞書、電子辞書も持っています。英英辞典もあるし、古語辞典、漢和辞典なども手放せません。これらがないとまともに文章が書けない…。(爆)
最近、とても気になるのが、「素(す)」という言葉。最初は、意味がよくわかりませんでしたよ。>年齢のせい?
自分たちの年代だと「地(じ)」という表現が普通でした。「素顔」「素足」ということはあっても、精神面で「あれが、彼女の素(す)なんだね」といった使い方はしませんでした。今でも、自分は使わないし、聞くのは、気持ち悪いです。(^^;)
「ら」ぬき言葉も最近では、定着してきちゃったみたいで哀しいですが、「読める」を「読められる」のように使う若者まで現れたので、世も末か…と。(笑)
ちなみに、「こんにちは」の「は」を「わ」にするのに何の抵抗もない方々も多くなりました。老兵は死なず、ただ去りゆくのみ…。。。
投稿: あかん隊 | 2006/07/28 16:00
■あかん隊さん、こんばんは♪
校正を誰かにお願いしたいくらい危険な私です(汗)
知的な文章は書けないまでも、年相応のものは書きたいなぁと辞書と格闘しているこの頃ですが。
地と素。辞書によるとほとんど意味は同じようですが「似て非なるもの」という感じですか。使い方なのかな?用途の違いとかの。
私たちの世代はどうかなぁ。意識はしていなかったけど「素」の自分を晒す・・という使い方はしたような。
出るのは「地」ですけどね(笑)
>読められる
うわー気持ち悪い!!
私はやっぱり「よろしかったですか?」が気になりますね。
「は」と「わ」も気をつけないと時々間違いそうになります。
例えば「藤原鎌足」これは「ふじはらのかまたり」ですよね?
けど、入力をいつも「ふじわら」にしてたりして(汗)
名前のふりがなも要注意かも。
マッカーサーになるにはまだまだっ!
こういった名言や諺にも正しい知識を持ちたいものです。
投稿: たいむ(管理人) | 2006/07/28 17:40
たいむさん、こんばんはっ。
ゴックと読んでいた瀬無です(謝)
もしかして……G君はコレを言いたかったのかもしれません。
茨城の読み方にも通じますが、最初の頃に間違えてインプットしてしまうと、なかなか改めるチャンスはこないものですし。
……くっ、G君には油断できませんね(えー
固有名詞のカナ表記はどれが正しいとは言いがたいところもあるので、迷います。……とはいえシャアはシャアと表記してほしいところですが(シャーでもありなのかもしれませんが)
慣用句には注意したいな……と思いつつも、なんでもガンダムに例えてしまう自分は、まだまだレベルアップが必要そうです。
それではっ!
投稿: 瀬無 | 2006/07/28 19:39
■瀬無さん、こんばんは♪
あらら、瀬無さんも思い違いしてらしたのですねw
>もしかして……G君はコレを言いたかったのかもしれません。
ナイナイっ(笑)
侮れないヤツだけど、ツメは甘いヤツですから。
最近はすっかりパシリにして可愛がってます。
年の離れたお姉さんがいるらしく、G君もアネキ感覚で反撃してくる・・という構図かな?
パソコン入力をしていたら「コーディネイターではないですね」と憎らしいことも(笑)
テンキーだけならメイリン並みなんだけどなぁ(笑)
>固有名詞のカナ表記はどれが正しいとは言いがたい
語源が日本語なのか英語なのかで区別したいところです。英語なら多少の違いは致し方ないでしょうし。
でもやっぱり、シャアはシャア以外ありえない。
シャーにしたらダメでしょ。ナシです(笑)
>なんでもガンダムに例えてしまう自分
身近な例えから世界は広がるものですから、いいんです。私にしても、同じ穴の狢(爆)
投稿: たいむ(管理人) | 2006/07/28 21:43
たいむさん、こんにちは。復讐、じゃなくて、帰還しました(笑)。
キユーピーは、知らなかったですぅ。ロゴは微妙に「ユ」が小さくなっている気もしますが、会社名はキユーピーですね。人形のキューピーちゃんと区別するためなんでしょうか?
そういえば山田の母も、字を間違えて落選してました。(^.^) 文字には不思議な力があるのかも、しれません。
と、やや強引な落としで、失礼します(笑)。
投稿: ラフマニノフ | 2006/07/29 01:39
■ラフさん、どーもです①♪
物心付くか付かないかの頃まで、人形のキューピーちゃんって、マヨネーズの販促物だとずっと思ってました(笑)
商標登録とかってよくわかりませんよね。
注意深く観察すれば、「ぁぃぅぇぉ」とか「ゃゅょ」とか普通表示になっているものがいっぱいあるかもしれませんね。
「ヰセキ」など旧かな字体もなんかも何が正解か、良くわからないもののひとつです。
>山田の母も、字を間違えて落選してました。(^.^)
落ちてましたねぇ(笑)
投稿: たいむ(管理人) | 2006/07/29 21:11
アニメ内ではゴックと呼んでいるので、
ゴックは思い込みではないですよ。
台本でもゴックです。
投稿: むーにー | 2008/03/22 18:34
■むーにーさん、こんにちは
そうでしたか!
正確には思い込みで間違いないのですが、そうならざる得ない状況があったということは心強いです(笑)
豆?知識をありがとうございます。
投稿: たいむ(管理人) | 2008/03/22 19:44