「タイヨウのうた」みた。
「鑑賞予定無し」と宣言していたのだけど、いつもお世話になっている姫鷲さん(6/16)の記事にて、姫鷲さんがこの作品の”小泉監督の従弟さんとお友達”だという話を聞き、おもいっきり遠いのだけどちょっぴり親近感を覚えたことでもあり鑑賞とあいなった次第。(以下ネタバレあり)
すっごく素直な作品。
平凡な高校生と、かなり非凡な病気の女の子の淡い恋の物語であり、”前向きに生きる力”がひしひしと伝わってくる物語。
とにかく、思ったとおりに運んでいく。次にくるセリフさえも読めてしまうほどに。
紫外線防護服も、病院で見かける車椅子の少女も、お父さんの言葉も、ヒマワリも・・・とってもわかりやすい。
けれどそれは悪い意味ではなく、(技術はともかく)日常として「フツーはそんなもんじゃない?」って、等身大なイメージに好感が持てた。
確かにヒロインの病気は非常にマレであり、歌という才能は常人の域を超え、そのポジティブな考え方、既に大人以上に大人だった、という意味では濃い目の味付けでちょっと出来すぎの感があり、日常とかフツーからはかけ離れていた。それでも、楽しさに時間を忘れちゃうこと。ギリギリなのに病気が言い出せない、言いたくない乙女心。思いがけない再会に無言で着替えに行っちゃうというフツーに可愛い少女であり、いきなりコクられ戸惑う少年。行きと帰りでバイクの後ろに乗った少女の違いに嬉しさを隠せない少年。病気が進行し何を言って良いのかすらわからない少年。少女の頑張る姿に何も出来ない自分が悔しくて涙する少年。”子供だった”少年。コレといって取り得の無いフツーの高校生でただ素直で一生懸命な「ほんといい奴」。
どこまでも、ありそうで、納得がいく、とにかく全てがフツーで纏められていたところが良かった。
優しくて、そのままあったかい作品。
ハッピーではない結末は初めから予想出来たこととはいえ、それ自体に悲壮感は残らず、きっと誰もが不幸ではないと思えた。ところどころ涙がこぼれたけど、悲しい、辛い涙はひとつも無かった。
物語がフツーな分、かおる(YUI)の歌が効果的であり、印象深い。儚げなのにどこか力強い歌と歌い方。ピッタリだった。街に溶け込んでいた。風のにおいがした。夢を見させてあげたくなった。。
途中に一度入ったアニメーション。EDでのアニメーション。個人的にこういうのって好き。
観ないつもりから、観ることにして、観て良かったに変わった。
特別になにがと説明すると嘘っぽくなるから観て感じて欲しい、そんな作品だった。
| 固定リンク | 0
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 「タイヨウのうた」みた。:
» タイヨウのうた(この思い歌として光ある世界に届けたい) [オールマイティにコメンテート]
「タイヨウのうた」は海辺で暮らす少女が太陽の紫外線を浴びると死んでしまうXP(色素性乾皮症)の神経病を抱えながらも歌を路上で歌い、好きになった彼氏と親友と両親に囲まれながら生きたストーリーである。この病気と共に考えながら観る映画として何ができるのか?を考...... [続きを読む]
受信: 2006/06/29 21:00
» タイヨウのうた [ネタバレ映画館]
Aadd9−E−Bm7−Dadd9♪ [続きを読む]
受信: 2006/06/29 21:54
» 『タイヨウのうた』 [Simply Wonderful ‐Cinema&Diary‐]
まっすぐに前向きに、今出来る事を一生懸命に!
予告編では、3回泣いた…。
けれど、不思議と劇場では涙はなかった。
その代わり、彼女の瑞々しい歌声が、心の奥にまでジンジンと響いてきましたよ。
『タイヨウのうた』
輝く太陽の様に、キラキラと眩しいくらいの彼女の姿がまぶたを閉じれば浮かんで来る様に印象的です。
太陽に当たれない難病、XP(色素性乾皮症)を患うヒロインを演じるYUIの好演が光ってます。
映画初主演とは思えないくらいの透... [続きを読む]
受信: 2006/06/29 22:17
» 『タイヨウのうた』 [京の昼寝〜♪]
彼女は、タイヨウに帰っていった。僕の心に、歌を残して。
■監督 小泉徳宏■原作 天川 彩(「タイヨウのうた)ソニー・マガジンズ刊」■原案・脚本 坂東賢治■キャスト YUI、塚本高史、麻木久仁子、岸谷五朗、通山愛里、山崎 一□オフィシャルサイト 『タイヨウのうた』 太陽の光にあたれない難病XP(色素性乾皮症)の少女、雨宮薫(YUI)は16歳。 昼間の高校に通え�... [続きを読む]
受信: 2006/06/30 00:09
» タイヨウのうた [シャーロットの涙]
歌は生きる証
普通に生きたかったと語る薫の想いが歌という表現
病気ではなく「個性」
七里ガ浜や江ノ島、昔よく行きました。
台風のうねりが入った時位しか湘南は大きい波がたたないし、ショートボードで乗れるような波ではないシーンがちょっと苦しい。苦笑
また過去の病気に対する葛藤の描写が映像としてではなく台詞のみなので、そこらへんを受け取るには少し限界はあるのかもしれない。
演技や音楽の使い方も間延び... [続きを読む]
受信: 2006/06/30 00:58
» タイヨウのうた [映画と本と音楽にあふれた英語塾]
2006年6月17日 劇場初公開
公式サイト: http://www.taiyonouta.jp/
渋谷アミューズCQNシアター1(8階)
2006年6月28日(水)11:00の回
ゴウ先生総合ランキング: B-/C+
画質(ビスタ): B-
音質(ドルビーデジタル・ステレオ?): B... [続きを読む]
受信: 2006/07/01 20:54
» タイヨウのうた(映画館) [ひるめし。]
彼女は、タイヨウへ帰っていった。
僕の心に、歌をのこして。
CAST:YUI/塚本高史/麻木久仁子/岸谷五朗/通山愛里 他
■日本産 119分
久々に目頭が熱くなって鼻をかんだ映画に出会いましたわ〜。
お気に入り度も久々の五つ★!!
本当は観に行く予定はなかったけど、ロケ地が行ったことある場所だったのでまったく期待しないで観たら、良い意味で裏切られたわよ。
この映画かなり好きだわ。いや〜感動し... [続きを読む]
受信: 2006/07/02 16:45
» タイヨウのうた [うぞきあ の場]
〜YUIの歌声と、演技に引き込まれていってしまいました。〜
ラブストーリーです。
でも、観客に無理に泣かせようとするところがなく、
自然な作風が好き。
YUI〜
顔をくしゃくしゃにして唄う所が良いですね。
あの、フェンダーのピックの首飾りは、自前でしょうか?
江ノ電の踏切での自己紹介のシーンが気に入ってます。
“好きなバナナは食べ物です!”(爆)。
ところで、舞台は鎌倉で�... [続きを読む]
受信: 2006/07/02 18:14
» 【劇場鑑賞68】タイヨウのうた "Live Life Love"(A Song to the Sun) [ダディャーナザン!ナズェミデルンディス!!]
大切なもの
歌
家族
そして
彼
限られた時間を
歌と生きた少女の物語
太陽にあたると
死んでしまう
彼女はタイヨウに帰っていった
僕の心に歌を残して
『私、生き生きて生きまくるんだから!』
... [続きを読む]
受信: 2006/07/04 00:57
» Live Life Love []
『タイヨウのうた』
“月の下でしか生きられない少女”雨音薫役のYUI、“バカで下品な高校生”藤代孝治役の塚本高史。この2人の演技はとてもナチュラルな感じで好感が持てました。それに岸谷五朗の不器用でぶっきらぼうな父親役も後半にかけてすごくいい味出してます。この映画の見所の1つは男の涙でしょうか。全体的に名ゼリフ、名シーンが多い割りに、回想シーンがなくて勿体ない気がしました。
[:URL:] 『タイヨウのうた』... [続きを読む]
受信: 2006/07/04 14:41
» 「タイヨウの歌」 [ハッピーエンド]
太陽が沈んでから日が昇るまで。
それが少女に与えられた限られた時間。
暗闇の中で歌を歌い、恋をし、死を迎えるその瞬間まで精一杯生きた彼女の、澄んだ歌声に思い切り泣いてください・・・
... [続きを読む]
受信: 2006/07/07 20:54
» YUIは山崎まさよしを超えられるか? 映画『タイヨウのうた』 [海から始まる!?]
のびやかと素直さがいい。それは、主演であるYUIとYUIの歌、そしてこの映画を演出している弱冠25歳の監督の手腕についても言えることで、未熟さ、拙さはあっても、ヘンな気取りや押し付けがましさがなくて、さっぱりとして清清しい。それは、主人公が好きになった男の子を初めて間近で見て、いても立ってもいられずに追いかけていき、ドンと体当たりして、自分の恋心を自分でも意識しないままにストレートに口にしてしまうのとよく似ています。
このストレートさは、この映画を語る時によく引き合いに出される先行の...... [続きを読む]
受信: 2006/07/10 04:34
» 「タイヨウのうた」 [やまたくの音吐朗々Diary]
6月に全国ロードショーされる「タイヨウのうた」のマスコミ試写。
監督は25歳の小泉徳宏。YUI、塚本高史、岸谷五朗、麻木久仁子ほか出演。
16才の薫(YUI)は太陽の光にあたることができないXP(色素性乾皮症)という病気で、昼間は自宅の部屋に閉じこもり、夜になると駅... [続きを読む]
受信: 2006/07/15 15:03
» 『タイヨウのうた』 [アンディの日記 シネマ版]
感動度[:ハート:][:ハート:][:ハート:] 06/17公開 (公式サイト)(公式感想ブログ)
笑い度[:ラッキー:][:ラッキー:][:ラッキー:]
泣き度[:悲しい:][:悲しい:][:悲しい:]
青春度[:よつばのクローバー:][:よつばのクローバー:][:よつばのクローバー:]
満足度[:星:][:星:][:星:][:星:][:星:]
【監督】小泉徳宏
【脚本】坂東賢治
【原作】坂東賢治
【主題歌】 YUI 『Good-bye days』
【出演】
... [続きを読む]
受信: 2006/07/18 00:56
» タイヨウのうた−(映画:2006年98本目)− [デコ親父はいつも減量中]
監督:小泉徳宏
出演:YUI、塚本高史、岸谷五朗、麻木久仁子、通山愛里
評価:92点
公式サイト
(ネタバレあります)
泣いた・・・。
ラストで薫(YUI)の歌う「Good-bye days」が流れだしたきには鳥肌が立つような感動が押し寄せてきた。...... [続きを読む]
受信: 2006/07/21 22:10
» 「タイヨウのうた」遅ればせながら・・・。 [よしなしごと]
ドラマも放映しているタイヨウのうたの映画版を見てきました。病気者と言えば最近は1リットルの涙が記憶に新しく、かつドラマ版は僕的には最高傑作と思っていますが、タイヨウのうたはどうでしょうか。。。... [続きを読む]
受信: 2006/07/24 00:53
» タイヨウのうた 07069 [猫姫じゃ]
タイヨウのうた
2006年 小泉徳宏 監督 板東賢治 原作、脚本YUI 塚本高史 麻木久仁子 岸谷五朗 通山愛里 田中聡元 小柳友 ふせえり 小林隆 マギー(ジョビジョバ) 山崎一
うわぁ〜、、、これはダ...... [続きを読む]
受信: 2007/03/20 17:09
コメント
私は、激情の予告編でこの作品を見て一遍に期待感が高まっちゃいました。
YUIの力強い歌声がなんとも魅力的で「Good-bye days」の歌声は何度もリフレインする程です。(笑)
それに一番の魅力であるこの作品の”普通さ”。
恋に恋する薫はもちろんの事、考治や両親がごくごく普通に薫の事を受け止めている姿がとても印象的でしたよ。
投稿: nicK_right | 2006/06/29 22:17
こんにちは♪
病気モノは避けてるんですが、この映画には歌という強力な魅力があったので鑑賞の運びとなりました。
全てがフツーで、優しくてあったかかったです。
ラストのアニメーションは私も好き!
ギターを持った少女とサーフィンボード抱えた少年が海辺にいるのよね。
薫に思いっきり陽の光を浴びさせてあげたかったなぁ。
投稿: ミチ | 2006/06/29 22:43
どうもこんにちは。姫鷲です。
鑑賞いただきまして有難うございます。
何よりも、「観て良かった」といっていただけて良かったです。間接的に世話になった身としては宣伝した甲斐がありました。
私もさっさと観に行かねば・・・いかねば・・・イカネバ・・・・・・
投稿: 姫鷲 | 2006/06/29 22:53
何時もお世話になっております。
やっぱり観ましたか。
初日観に行くとコメントした時にはいい作品なのになあ・・・と思ったんですけれどね。
個人的には今季3本の指に入る作品でした。
個人的にもYUIさんの曲の効果もあったんですけれどね。
ところでかおりって誰です?
「あまねかおるです」
「・・・・何?」
「あまねかおるです」
って告白のシーンは結構印象的だったりします。
病気でもピュアに生きたのは印象的でした。
投稿: PGM21 | 2006/06/29 23:16
■nick_rightさん、こんばんは♪
>「Good-bye days」
いい感じの曲ですね。一度聞いただけでも耳に残ります。
>”普通さ”
ですよねぇ。このフツーさ素朴が良かったと私も思います。
■ミチさん、こんばんは♪
私もとにかく可哀想系がダメなんで・・・予告編でパスと決めてました。なのに(笑)
>全てがフツーで、優しくてあったかかったです。
やっぱりそこですよね。優しさに溢れてましたね。
>ギターを持った少女とサーフィンボード抱えた少年が海辺にいるのよね。
そうそう、それです。
クレジットも観たかったんだけど・・気になって気になって。交互に見て忙しかったぁ(笑)
投稿: たいむ(管理人) | 2006/06/29 23:42
■姫鷲さん、こんばんは♪
姫鷲さん効果です。
宣伝された甲斐がありました(笑)
>私もさっさと観に行かねば・・・いかねば・・・イカネバ・・・・・・
はい、とっとと行く!(笑)
ひとりでだっていいじゃないですかっ。
是非、劇場でね。みましょうね。
■PGM21さん、こんばんは♪
情報を仕入れて映画を見に行くことは殆どありませんし、特に人の意見も聞きません。
毎度観てから少しだけ感想を観にまわる程度ですしね。
ほんと、病気ものは苦手です。
この作品は、ちょっと違っていたので良かったです、が、それは結果論。
投稿: たいむ(管理人) | 2006/06/30 00:00
こんばんは!
どうも若かりし日々を思い出し、レモンかじったみたいな気分。爆
高校生の恋ってどこか清々しくて希望にも満ち溢れている感じ。でも、全然嫌味じゃなくて等身大。そんな所が共感を更によぶのでしょうね。
ただ私も結果オーライみたいな作品。
見る前は反則技だなあと思った病気ネタもさほど描いておらず、その辺のバランスが吉と出ました。
歌は本当にぐっときました♪
投稿: charlotte | 2006/06/30 00:57
■charlotteさん、こんばんは♪
>全然嫌味じゃなくて等身大。そんな所が共感を更によぶのでしょうね
とにかく真っ直ぐなんですよね。
病気(反則)ネタでありながら、綺麗ごとが無いところが更に好感度アップでしたw
YUIは、そういえば「不機嫌なジーン」(フジテレビ)の主題歌のときも良いなぁーと思ってました。
曲のタイトルすら知らないけど、なんだか耳に残ります。
投稿: たいむ(管理人) | 2006/06/30 19:46
遅ればせながら、コメントありがとうございました。
EDのアニメ、何か観終わった後の脱力感を払ってくれたよう泣きがします。
ああいうの、私も好きですね。
バナナが出たシーン、どこでしたっけ?
何となくわかりません(笑)。
投稿: うぞきあ | 2006/07/02 18:18
■うぞきあさん、こんばんは♪
>EDのアニメ
はっぴーな感じのするアニメーションがやわらかくって優しかったですね。余韻を転換させる感じに。
>バナナ
手が動かなくなるトコ。
冷蔵庫から持ってきたおやつがバナナ5・6本でした(笑)
投稿: たいむ(管理人) | 2006/07/02 19:43
コメント有難うございます!
私も、「観てよかった~」としみじみ思った作品でした。
これがもしYUIじゃなかったら、なんて本当想像も出来ないくらいのはまり役でした。
ドラマ版がどの様な出来になるか今から楽しみです。
では、またお邪魔させていただきます☆
投稿: マッキー | 2006/07/08 22:32
■マッキーさん、こんばんは♪
>YUIじゃなかったら
そうですよね。ぴったりでした。
TVシリーズどうなることやら。
映画が思いのほか良かっただけに、若干躊躇いも。
投稿: たいむ(管理人) | 2006/07/09 19:42