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2006/06/05

よみがえる源氏物語絵巻~平成復元絵巻のすべて

Genji 地元で開催されている「よみがえる源氏物語絵巻展」を見るために珍しく博物館なんかに行っちゃった。GW前からの企画展だったのだけど、いよいよ最終日かと思ったら何となく惜しくなってしまった。

「源氏物語」というと、古典の授業で「雨夜の品定め」を習った覚えがある。授業だったから内容どころではなかったけど、上流貴族男どもが”遊ぶ”なら中流だねぇ、なんてのたまう話であり、それでいながら優しい女は情に流されるだの、賢い女は色気がないだの、なんとも言いたい放題の話だったんだよね、これ(笑)

Murasaki 原文を楽しむような根性を持たない私にとっての「源氏物語」のバイブルは、漫画「あさきゆめみし」(大和和紀:著)だった(笑) 漫画とはいえ内容は濃さは侮れない。すべてにおいての緻密な画も素晴らしいのだけど、特にカラー絵の色彩はとても美しく、華麗であり、十二単や直衣などの細かな模様なども几帳面に描かれていて、リトグラフを見たときは溜め息が出たくらい。約24万円もしなければ欲しかった・・・

さすがにそういったものを求めていたわけではないけど、すこしだけ期待して行った。
現存する本物の「絵巻」は既に900年という時を経て、風化、変色、色褪せ、剥がれ、また巻き物だったことからのシワなど、やはり年月を感じさせるもの。
それを蛍光X線撮影などの現代科学の技術を駆使し、当時と同じ素材、技法を割り出しし、新たに複製画としてを製作したもの。肉眼ではもう見る事ができない装束の文様や背景の草花などの痕跡も発見したそうだ。

展示品は美しかった。復元模写の行程をまとめた12分程度の上映も興味深かった。
でも正直、「うーむ」という感じだった。
パンフレットの画では、「お?」という感じだったのだけど、実物にはなんだか違和感。
復元画の隣に対比させるようにと展示されていた現状の剥落模写。
原寸大写真にも関わらず、そちらのほうに惹かれてしまうのは何故だろうか?
ハッキリクッキリの復元画は確かに美しいのだけど、”渋さ”のようなものが完全に抜けてしまったていた。おそらく”色合い”のせいなのだと思う。とにかく”色”が浮いているように感じてしまう。馴染んでいない。
原画の色褪せも、剥がれも、時の流れ、刻まれた歴史を感じるからこそ人の心を魅了するのではないだろうか?
文化財などを後世に残すために保存する上での努力や、時には手を加えるといった修復作業は確かに必要だと思う。高松塚古墳やキトラ古墳の壁画にカビ・・とか、消えかかっているという話がニュースになっている昨今。完全喪失するようなことにだけはならない事を願いたい。
・・けれど、同じものを同じようにあえて復元する必要があるのだろうか?
研究としての解析はわからないでもない。しかし”完全復元”となると、それは・・・単なる謎解きからの自己満足でしかないような気がしてしまうのは私だけだろうか?どうもそこには価値を見出せない。

大和和紀先生の画は文献等を参考にして描かれた独自のもの。けれどその画の完成度は本当に素晴らしいと思う。
「完全復元がこれなら、偽物が本物を凌駕してるよな。」そう思わずにはいられなかった。(別次元のものだとはわかっちゃいるけど)

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