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2006/02/16

小説版「交響詩篇エウレカセブン2 UNKNOWN PLEASURE」其の③・・・レントンとエウレカ

コーラリアンとは何か?セブンスェルとは何か?その関係性は?
この2つの現象を真の意味でを理解している人間は、アドロック・サーストンとノルブだけのようだ。ホランドもデューイも見ていただけ。ストナーにいたっても「・・・らしい」という表現しかできないのようだが、
『きみはコーラリアンを知っているか』
小説の冒頭で記載されている「レイ・アウト18号」のストナーの記事は抽象的でありながらも興味をそそる。

エウレカはコーラリアンの出現を予言しているかの様に体調を崩し始める。
というより、レントンと出会った時、あの時すでに体調の異変ははじまっていたのだろう。

●エウレカ①
「赤ちゃんってどうしたら生まれるの?」
大人が子供に聞かれたら、誰しも一瞬言葉に詰まってしまうことを、無邪気にそれもサラッという。今のエウレカはレントンによって今まで知らなかったこと、興味のなかったことに関心を示すようになる。
ニルヴァーシュと対話が出来なくなってしまっているエウレカ。
ミーシャの診断(?)ではそれはエウレカの能力が”落ちている”のではなく、エウレカが”変化”してしまっている、ことによるのではないか?ということだ。

原因は・・・レントン?
コー ラリアンの出現(らしい)現象がおき始めているのも現実とのこと。レントンと係わったからエウレカが変わったのか?エウレカが変わり始めたから”アミ タ・ドライブ”が必要になり、必然にレントンと出会い、その変化が加速したのか?はたまたレントンに出会うためにエウレカが変わり始めたのか?結局のところそうなる”運命”・・・と簡単にまとめてしまうのが良さそうだが。(「運命」って言葉はとても便利だ)


●レントン①
「セブンスェルってなんですか?」
ベルフォレスト上空からの写真にある、自分とエウレカと”ニルヴァーシュ”で起こしたセブンスェル~トラパーの奇跡~の痕を見ても何がなんだかわからない。
小説ではリフもろくすっぽに出来ないレントン。相変わらずマシューに”606”で特訓を受けている。
セブンスェルを起こしたことすら記憶にないレントン。けれど”ニルヴァーシュ”を身体が思えている。どこか”606”では満足できないレントン。
テストとはいえ、エウレカはもとより、ホランドにも内緒でニルヴァーシュにひとりで乗るってしまう。(アニメのように乗りこなしてはいない)
『あんなのニルヴァーシュじゃない』(ヘタさも含めての)エウレカの発言。
ここから長いエウレカとの断絶が始まる。

レントンが何故断りもなくニルヴァーシュに乗ったのか?それもやっぱりエウレカを想ってのこと。「き み、ひとりを戦わせたくないんだ」そういうことなのだけど、エウレカとは心がすれ違うってしまう。アニメでは見られないエウレカと真っ向からケンカするレ ントン。ホランドに対するヤキモチもあり、「売り言葉に買い言葉」こっちのほうが14歳の少年らしくて好きだ。アニメのレントンはちょっとおしゃべり過 ぎ?妄想に浸るのも隠れエッチなのも、それはそれで14歳の少年らしいけどね。

●レントンとエウレカ①
エウレカにとってホランドは特別なようだ、というのはレントンにもわかっている。ケンカするちょっと前は二人でホランドについて会話していたりもするから。
「ホランドは私をわかろうとしてくれようとしたから」
エウレカに対してホランドがどうしてそうなのか、まったく理解していないレントンだから、「そうかな、でも・・」となってしまう。
ニルヴァーシュ絡みのケンカは、本人達の意思に反して長引いてしまう。女性陣VS男性陣。ゲッコー・ステイト内部での勢力はどちらに分があるか・・・言うまでもなかろう(笑)
その結末は・・・『レントンお断り』(笑) 災難なレントン。

こ のケンカの長引きは更に悪い方向へ向かってしまう。レントンはいつもタイミングが悪い。いつだってそんなつもりはないのに、まずい場面に出くわしてばか り。それが事態をさらに悪化させてしまう。その反動で「きみは誰?」答えられようのない質問をエウレカ本人にぶつけてしまうのが、レントンに対しても、エ ウレカに対しても泣けてくる。

●エウレカ②
「会うと嫌いになるの。それまではあれも話そう、これも話そう、と思っているのに」
決別してしまう直前のレントンに対するエウレカの気持ち。
レントンに決定的なことを言われて以来、二人が話すことすらなくなってしまった。
さすがのホランドも二人を気遣って「仲直りはしたのか?」と。小説でなければ考えられないホランド(笑)そしてホランドとも言い争ってしまうエウレカ。今度はレントンを想って。
「彼は考えて迷って・・・・苦しんでいるわ」
そしてエウレカは自分が変わってしまっていることを嫌い、ニルヴァーシュに語る。
「じゃあ、戻ろう?前の私に。・・・こんなにつらいなら、こんなに痛いのなら、変わらないほうがいい・・・」

エウレカはかなり成長している。”恋”をすることで変化していったアニメ版とは若干成長の仕方が異なるように思う。より人間に近い感覚というのだろうか?現実逃避の気持ちがよく伝わってくる。

●レントン②
立ち聞きしてしまった話、エウレカに言ってしまった言葉、それらで月光号を降りようと考えるレントン。本当は仲直りしたかった。
ドミニクやアネモネと出会ったクーペの街。二人のアドバイスで仲直りの為のプレゼントも用意した。ホランドにしたってホントのホントは尊敬している。
本当はクーペでの作戦を最後にゲッコー・ステイトから離れるはずだった。
け れどクーペ・シティで起こった惨劇、”ターミナスtype909”の姿、ホランドの叫び、”ジ・エンド”に苦戦する”ニルヴァーシュ”そしてコーラリアン の出現。その目で見て聞いて「行かなくちゃ」という気持ちだけがレントンを突き動かすことになる。そしてエウレカを追ってゾーンに突入する。

”エウレカがなんだっていいじゃないか!エウレカじゃなければダメなんだ”理屈じゃない気持ちにやっと気がつくレントン。
エウレカの元にたどり着くには、命懸けだった(笑) 練習はしているもの、リフの技術はまだまだのレントン。そんな状態でコーラリアンに近づくのは自殺行為。どうしてその気持ちが届くのかはわからない。それだけ純粋だから?

●レントンとエウレカ②
エウレカはゾーンの中でニルヴァーシュと共に”スカブ”に取り込まれようとしていた。
その中に溶け込んで現実から逃げようとする自分と、心に引っかかる何かの為に留まろうとする自分と闘っていた。
レントンはゾーンの中で”家族との夢”を見ていた。そしてダイアンと会話し、自分のしたいこと、したかったことを、自分の進みたいと思う道を見つける。
エウレカも自分は”ひとり”だということに気がつく、でもそのひとりは決して”独り”という意味ではない。
二人はゾーンの中で巡り合う。共に助け合いながら”ニルヴァーシュ”で戦う。そして戦いののち現実へと帰る。

レントンは自分の気持ちを「言葉」にすることで、心の奥深くに眠っている感情を見つけ出すようだ。言葉にすることで、自分でもはじめて本当の気持ちを自覚するという感じ。
『あーオレ、こんな事言ってるよ、そっかそうだったんだ・・・』と喋りながら心で思う。(それってなんだかよくわかる気がするけど)
ダイアンとの会話はレントンの様々な思いや葛藤、その答えが良くわかる。「覚悟はある」・・・そんな感じか(キラ様?)
エウレカもエウレカで自分自身との対話で何か大切なものを見つけたようだ。
まだまだ二人の間は”恋”という感じではないけれど、仲直りは一歩前進。更にこの先二人の関係がどう変化していくのか、待ち受けるのは過酷な運命(?)かも知れないけれど、初々しいウブな二人を小説でもちょっと楽しみたい気分だ。

とりあえず、小説版「エウレカ2巻」についてはこれでお終い。
ザーット流れの順に書いてきたつもりだけど、小説を読んでいない方には意味不明な部分が多いかもしれない。もし、それで気になるようであれば、引っかかる部分があれば・・・是非小説版「エウレカ」を読んでみてください。
TVアニメもいよいよ大詰め。地球が新たなる星って「約束の地」という事か?(何も日本でなくたって・・・^^;)
『エウレカ・プロジェクト』 シンクロしているようでしていない、リンクしているようでしていない、していないようでしている、そんな新発見だらけの”エウレカ・ワールド”は広がり続けているようだから。

おしまい!

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コメント

こんにちは。姫鷲です。
TBとコメントに加え、体調まで気遣っていただき、有難うございました。たいむさんも風邪とのことですが、お大事にしてください。
私は治りかけるであろう日曜日、早朝からイベントに吶喊してきます。去年は雨の中並んで熱を出しましたが、果たして今年はどうなることやら・・・(苦笑)

さて、3度にわたってのレビュー、お疲れ様でした。
どれも長文で、熱意と苦労が伝わってきます。

>アニメ版とは若干成長の仕方が異なる

アニメ版は先ず変化した結果を見せてそこから掘り下げているのに対し、小説版は小さな変化の積み重ねが最終的に大きな変化になるように描かれてますよね。エウレカの内面を描いた小説版では、エウレカがホランドに逆らうシーンが見られて面白かったです。
アニメでは「ホランドを全面的に信頼する」という初期状態に「レントンも信頼する」が加わった形でしたけど、小説版では「レントンを信頼する」に変わったという表現なんですよね。この違いは結構大きいです。

>『あんなのニルヴァーシュじゃない』

これは唯一しっくりいかない点でした。アニメ版では殺戮を楽しむかのようなニルヴァーシュが描かれていたのに対して、小説版ではニルヴァーシュの描写が少ないので「どう違うの?」というのが引っ掛かってしまいます。特にレントンが操るニルヴァーシュのヘタレっぷりが目立っちゃってますから、どうも「ニルヴァーシュはあんなにカッコ悪くない」という理由でエウレカが怒っているように見えてしまって・・・。

>何も日本でなくたって・・・

もしかするとレントンたちの世界の公用語が日本語である理由が何か関係しているのかもしれませんよ。

投稿: 姫鷲 | 2006/02/17 11:07

■姫鷲さん、こんばんは♪
>どれも長文で、熱意と苦労が伝わってきます。
お付き合いいただきまして、ありがとうございました&お疲れ様でした。
もっとサラット書けたら・・・・といつも思うのだけど。つい・・

アニメのエウレカはレントンのように、”心の声”がないから、内面が全然わからないですよね、特に前半は。あえて神秘的な、謎めいた、現実離れしている女の子のイメージを強調させていたのかもしれませんが。

>エウレカがホランドに逆らうシーン
実際、読んでいてあまりに意外でびっくりしました。
喜怒哀楽がはっきりしていますね、小説エウレカは。

>>『あんなのニルヴァーシュじゃない』
私もここでそれを言うかぁ~と思った次第です。
とにかくレントンのリフベタが強調されているから「ニルヴァーシュに見えない」って意味なのか?と迷ってしまいました。
ニルヴァーシュの描写は文章では難しいですね、やっぱり。どう頑張っても「百聞は一見にしかず」
アニメの「これがあなたたちの答えなのね」(byティプトリーおばさん)のところのような、ホランドが「アレはエウレカの乗り方(戦術)じゃなぃ」と気がつくシーンのようなエピソードがあったりすれば、また違ったのかも知れません。
調子の悪いエウレカと、ヘタクソなレントンの差を見抜けないホランドって・・・・

>公用語が日本語
え=?日本語なんですか?
ザフトが英語でオーブが日本語なのに言葉が通じる・・くらいにしか考えていなかったです。
アミタドライブだの仏教的だけど、あれもそもその日本発じゃないし・・・
どう落とし前をつけるのか(笑)楽しみです。

イベント、健闘をお祈りします♪


投稿: たいむ(管理人) | 2006/02/17 20:38

読ませていただきました!
漫画版の結末にショックを受けてしまい、小説も劇場版も見てないのですが・・・これは小説買うしかないですね!
ブログ主様のわかりやすいアニメ版を絡めた解説がツボにハマリましたw
ちょっと本屋に行ってきます。

投稿: システム | 2010/10/04 13:42

■システムさん、こんにちはsun
懐かしい記事にコメントをありがとうございます。
当時は渾身の力を込めて記事を書いてましたし、今読むと恥ずかしいくらいですけど、この記事で小説に興味を持っていただけたとしたら嬉しいです。

残念ながら力尽きてしまい続きをアップすることが出来なかったことを未だに心残りに思っていますが、これを読んだ方は続きがない分だけ満足できず、新鮮な気持ちで最後まで小説を読んでいただけるのではないかとも思います。
この先更にアニメ版とは異なった方向へ進み、驚愕の事態にも発展する小説版です。
本屋さんで全巻ゲットできたでしょうか(^^)

投稿: たいむ(管理人) | 2010/10/04 18:12

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