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2006/01/18

「プライドと偏見」みた

pride ”感動のラブストーリー”というのが謳い文句でして、割と長めの作品だし、重苦しいとやだなぁと思いつつ「THE有頂天ホテル」を蹴っての鑑賞(笑)
そして・・・・うん、まるで大昔の少女マンガのような、完璧なラブストーリー&ハッピーエンドだった。でも、こういうの嫌いじゃない、というか、むしろこのストレートさには好感度が高かったりして(笑)・・・以下ネタバレあり。

エリザベスとダーシーのお互いの第一印象は最悪で、反発しながらも目が離せない、多分お互いに一目惚れ。外的要因から誤解が生じてすれ違い。一瞬雪どけを感じた矢先にまた誤解。そうとは知らない彼の勇み足。真実を知った後に後悔する彼女。そこで”運命”の演出かと思うくらいの”偶然”の再会の連続(笑)結局誤解も6階も解決して、身分違いもなんのその、ついにハッピーエンドで「THE END」パチパチパチ・・・
どろどろの愛憎劇も、目に余る意地悪もなく(若干の身分による蔑みは描かれているけど)とにかく、安心して観られるラブストーリーだった。(原作はしらないw)
ということで、物語については特に驚くべきこともなく、語るところはないかもしれない。

私が惹かれたのが「エリザベス」。とても素敵な女性だ。
あまり裕福ではない田舎貴族の娘でありながら、自分に誇りを持ち、決して人に媚びない姿勢がとても魅力的。(それが欠点でもある?)
容姿は美しいのに、周囲から敬遠されがちなのは、プライドの高さ、というより単に勝ち気な印象。いつも凛としていて言うべきことは誰にでもはっきりと言う。とてもカッコイイ。
それでいてダンスをしながら楽しそうに声を上げて笑う姿はとてもキュート。
原作からしてそうなのか、演じるキーラが醸し出している雰囲気なのか、とにかく、この「エリザベス」が良かった。

コミュニケーションをとろうとしないダーシー。「ダンスが苦手」だと言うダーシーに(人が親しくなるのに必要なことは)「ダンスが最適」と答えて、彼を置き去りにして颯爽と立ち去るシーンが好きだ。(「魅力を感じない」と言われた事に対しての逆襲?w)
それから、とにかく口を挟むことすらできないくらいに喋りまくって求婚する”ミスターコリンズ”を見事に撃退するところはスカッとする。(パパのフォローも良かったな~)
どこかコミカルな部分もちりばめられたこの作品に、私は飽きることなく楽しめた。

ゆったりとした、時には軽やかなピアノ曲、ダンス曲の生演奏の軽快さ、またイギリスの田舎の田園風景、自然の美しさ、古城を思わせるお屋敷の天井画などなど、一見の価値あり。

エリザベスが歩いて「姉」の見舞いに行く場面、オジたちとの旅の途中、崖の上で風に吹かれる場面が特に印象的だった。一度実際に見てみたい風景だなぁ。

ということで、
評価:★★★★☆+(個人的な好み大) 
オススメ度:★★★☆☆(退屈な人には退屈だろうから)

追記:ところで、ミスターコリンズは・・・その外見といいしゃべりといい、「ナイナイ岡村君」を彷彿したのは私だけではないと思うが(笑)

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コメント

こんにちは~♪
私も個人的には大好きなんです、こういう文芸作品。
コリンズはそういえば岡村君に似てたかも!
すぐに相手を乗り換えるのがイヤだったわ~(笑)

投稿: ミチ | 2006/01/18 20:55

私はラブストーリーより、ノンストップコメディのほう、『THE 有頂天ホテル』を観てきました。私の感想を聞いた娘が見たいと言い出し、子供達には『アギト』より、こっちをお奨めかもしれないです。

投稿: ayuto | 2006/01/18 21:35

■ミチさん、こんばんは♪
見事に文芸作品ですね。

二女ってどうしてああなのだろうか?と「大草原の小さな家」なんかも思い出したりして(笑)

>すぐに相手を乗り換えるのがイヤだったわ~(笑)
誰でも良かったのですよね、結局。
ねちこい「プライドと偏見」を持っているのは彼かも(w)

投稿: たいむ(管理人) | 2006/01/19 19:22

■ayutoさん、こんばんは♪

三谷監督作品って実は一度も見たことがないんです。面白そうだなぁ、イヤ、面白いに違いないのだろうけど、なんとなく足が向きません。(DVDでも観てない)
作品はどうあれ、きっと三谷監督が好きじゃないからなんだろうな~と自己分析w

投稿: たいむ(管理人) | 2006/01/19 19:25

こんにちは。

私は、最初は気に入らなかったダーシーに惚れて帰ってきました。
まるでエリザベスみたいです(笑)

でも、正統派恋愛映画では久々のヒットだったような気がします。

投稿: toe | 2006/01/22 01:31

■toeさん、こんばんは♪
まさに正統派恋愛映画でしたね。
ダーシーも素敵だけど、やっぱりエリザベス!最高でした。

投稿: たいむ(管理人) | 2006/01/22 21:48

たいむさま、こんばんは。

以前にコメントありがとうございました。
このレビューを見て、ちょっと、これもいいかな?っていう気がしてきました。

自分の好みだけですと、偏ってくるんです。
また、参考にさせていただきますね。よろしくお願いします。

投稿: 雪華 | 2006/01/23 22:01

■ 雪華さん、こんばんは♪

>このレビューを見て、ちょっと、これもいいかな?っていう気がしてきました
すごく嬉しいコメント、どうもありがとうございます。
素敵な作品ですし(思った以上に)周囲でも好評のようで、きっと「観て失敗」はないと思いますよ。(好き好きでしょうけど)

偏る気持ちは、わかる気がします。
私もまず話題作に目がいきがちになりますね。韓流は喰わず嫌いでw、その他の外国語映画にいたっては、英語以外にしり込み。

参考になるレビューかどうかはわかりませんが、お気軽にどうぞ!
こちらこそ今後ともよろしくお願いしますね。

投稿: たいむ(管理人) | 2006/01/24 18:02

コメント&トラックバックありがとうございました。
シェイクスピアしかり、ジェーン・オースティンsかり、200年以上昔の作品であっても人間の本質(特に恋愛感情)は普遍的だと改めて思わせる作品で、CGに頼らないロケ撮影の良さが出てましたね。

投稿: まつさん | 2006/01/25 17:52

■まつさん、こんばんは♪
コメントありがとうございます。
人間が進歩していないとは言わないけれど、いつの時代も恋愛の迷宮は同じなんだなぁ~と確かに思いましたね。

>CGに頼らないロケ撮影の良さ
ありえる風景の迫力は、CGの圧倒されすぎる風景と違う、「風」のような、そんな感覚的なものが感じられました。

投稿: たいむ(管理人) | 2006/01/25 23:12

ご無沙汰してます!こんばんんは!!

この作品、めちゃめちゃ原作ファンな私としては…素通りできず。。。笑

原作とBBC製作ドラマが素晴らしくて…大好きなんです。
大好きなジェーン・オースティン作品の中でもこれは突出して面白いです。英国のカントリーサイドの景観描写も、人物描写も、映画では尺の問題であっさりでしたが、原作の写実性は秀逸ですvvv

投稿: くりっぷ | 2006/01/25 23:18

■くりっぷさん、こんばんはぁ~♪

くりっぷさんもご覧になりましたか!
イギリス好きだとおっしゃってましたから、ひょっとして・・とは思っていましたがw

原作は残念ながら未読です。
乙女な頃なら”ほわほわぁ~”っと入ってしまう作品な気がします。(最近は毒も欲しかったりしてw)
原作から脳内で想像する世界は広大ですからね!映画で例え3時間費やしてもまだ足りない、そんな感じだと思います。
それでもこの作品、伝わってくるものは強く、大きいと思ったので、私は満足できました。

>BBC製作ドラマ
かなり気になります。DVDとかあるのかな?

原作の翻訳でオススメはありますか?
翻訳でかなり印象が変わりますよね。
古い作品だとなおさらにw
ヘンな日本語に悩まされた、母親の蔵書の「エラリー・クイーン(各種)」という教訓があるもので(笑)

投稿: たいむ(管理人) | 2006/01/25 23:58

ふたたび今晩はです。

私は岩波で読んだんですが、訳が古いので言葉は脳内変換。。。

この原作は「毒」に関してはむしろお勧めです。超シンプルで緩やかな作品ですが、至極大人な内容です。

毒だらけなのに、それを包み込む田舎の寛容というか、警察いらずな社会というか。。。普遍的な人間社会を描いていると思います。映画は私には甘過ぎでした。。。ちなみにBBC製作ドラマはDVDレンタル禁止作品なのです。。。買うとお高い。。。でもお勧めなんですけど。
この作品でコリン・ファースが世の女性達のハートを掴んでしまい、ブリジット・ジョーンズの日記が生まれたという伝説つきのドラマです。

岩波で「高慢と偏見」上下巻
新潮で「自負と偏見」
で、出ていたと思います。

お堅い文学大丈夫なら岩波お勧めです。
私は一晩で読めました。(眠らずに読破、ですが笑)

は、つい熱くなってしまいました…

投稿: くりっぷ | 2006/01/26 00:48

■くりっぷさん、再びどうもです♪
お忙しそうなのに・・・ありがとうございます。

職場と同じ建物に、ひっそりある書籍のコーナーを昼休みに覘いてみました。
岩波しかなかったけど、しっかり上下2冊揃ってましたw

>訳が古いので言葉は脳内変換。。。
数ページ立ち読みしましたが、まさしくそんな感じですね。
ああ、でも嫌いじゃない、というか、許容範囲というか・・・そんな感じw
岩波、イケルと思います。

>毒
これもなんとなく理解w

エリザベスとダーシーのやり取りが、どうしても映画の二人として浮かんでしまいますが、その分会話のテンポとか、すんなり入ってくる気がしました。

明日には机の上の待機中の本の山の天辺に、積み重ねられていそうです(笑)

投稿: たいむ(管理人) | 2006/01/26 18:35

コメント有難うございます。
昨今の刺激的な映画に比べれば
地味な物語ですが、良質な正統派
ラブストーリーの佳作ですね。

エリザベスは才色兼備で自己主張もする
イギリス人の理想の女性像なんでしょうね。

投稿: YOSHIYU機 | 2006/02/07 00:41

■YOSHIYU機さん、こんばんは♪
コメントありがとうございます。

ステキな作品で、原作本を買ってしましました。
BBC制作のDVDも見たいと思っていますが・・・
エリザベス、その名のとおりイギリスの代表かもしれませんw

投稿: たいむ(管理人) | 2006/02/07 20:04

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