« 小説版「機動戦士ガンダムSEED DESTINY(4)示される世界」(アスラン中心編) | トップページ | 「エリザベスタウン」みた。 »

2005/11/15

小説版「機動戦士ガンダムSEED DESTINY(4)示される世界」(ミネルバサイド編)

さて、アスラン中心編も書いたし、ほっとしたところで、一応”全体版”として「ミネルバサイド編」スタート!

○タリアのアーサー評価。ベルリンの惨状を見たときの発言
『・・・議長のお考えはよいですが・・・討つべきものはさっさと討ってしまった方がいいのではないですか?・・・』
「彼にしては珍しく的を射た発言に、戸惑いながらタリアはうなずく。『・・・かもしれないわね』」

あはっ、いままでタリアに何度心の中で殺されただろうアーサー!でも今回は感心されているよ。はじめてかも知れないね。しかし、逆に“的を射た”ことに戸惑われるアーサーってやっぱり・・・だよね。

○ルナの(アスランへの)ドサクサ告白への流れ
「『シン、またお咎めなしですね』・・、またシンの事でなにか悩んでいるのだろうか?カマをかけて話しかける。『あ、いや・・・』・・・図星とはいかなかったようだ。」
「『もっと力を見せてくださいよ』『え・・?』意表を衝かれたよう目を見開くアスランに思う。こういうちょっと抜けたところがかわいくもあり、まだるっこしくもある」
「ルナ意図がわからずに戸惑い顔のアスラン。・・こっちはただ。励ましたいだけだというのに。」
「『アスランはやさしすぎますよ。そういうところも好き・・・ですけど、ええと・・・・損ですよ。』『・・・・"損”?』」

「ルナマリアとしては反応してほしいところはそこではないのだか。こんな鈍いひとがどうやって婚約者をつかまえたのか、すごく謎だ」

ルナはやっぱり意識的だったようだね。とりあえず“婚約者=ラクス”なわけで、でもアレは親同士が勝手に決めたことじゃないかしら?
もちろん相性も検査してよかったから”婚姻統制”にも引っかからずに決まり!と私は勝手に思っていたけれど。どなたか真相を知っていますか?(ってどうでもいいか。結局はカガリを選んでいるわけだし、ちゃんと自分でつかまることできるのだよね、アスラン?)

○タリアVSマリュー、国際救難チャンネルでの対話
「あの女性が"アークエンジェルの・・・?”オーブでしばし語り合ったときの印象が思い起こされる。深い共感を覚えた。それも道理だ。彼女は自分以上のキャリアを持つ艦長だったのだから。」

パーソナルデータを知らない私としては、何故だかタリアのほうが、マリューより”年上”と思っていた。タリアはマリューより”軍人として”優秀だからかしらね?それなのにタリアのここでのマリューに対する“親近感”というより”敬意”みたいなものを強く感じられる表現がちょっと意外に感じた。マリューが“格上”?どうもしっくりこない。これもキラのせいかなぁ。決定権がなんだかキラ(&ラクス)にあったし。
その後、タリアはずっとマリューの「本艦にはまだ仕事があります・・・」という彼女の言葉を胸に抱え、”何が正しいのか?”といつも自問自答し、心を揺さぶられることになるわけで・・・結果論だけど、再会が果たせなかったことがとても残念だ。

○議長のキラ論
「MSで戦わせたら、当代、彼に敵う者はいない」
シン・・・心外に思う”フリーダム”に勝っているのに。
アスラン・・・キラが本気になり、不殺を貫いていなかったら、議長の言うとおりだ。

あまいなぁ、シン。いずれわかりますよ。

○アスラン追撃時のシンの気持ち
「はじめて、認めてくれた人。それなのになぜおれにこんなことをさせるんだ!?」
「アスランが錯乱しているというレイ。だが、メイリンを救おうとする懇願は、自分の知っている(錯乱なんかしていない)上官のものだ。自らの身をかえりみずに他者を救おうとする、誠実で不器用な少年」
「いつも―いつも!彼の言葉がわからない。アスランの見えているものは自分には見えない。」

シン、アスランのことをそこまでわかっていてどうして・・・?でもそれは”彼の言葉がわからない”に凝縮されているように思った。シンの理解度が足りない、というより経験値なのかな?ある意味シンは純粋だから“表”しか見えないし、見ないから。

○グフ撃墜に割り切れない思いのタリア。
「はたして裏切りは存在したのだろうか?自分は疑念を抱いたまま、上部の命令に従って戦っていけるのか?」
「自分は、これまでのようにあの男を愛せるだろうか?」

え?・・・タリアさん、やっぱり議長をずっと愛し続けていたんだ・・。じゃあ心も体も??子供も生んだし、もういいかって??えええ~!?旦那さんの立場がないよ。でも相手は最高評議会議長だし、不倫に口出しできなかったとか?(妄想)

○ グフを墜とし帰還したシン・レイに近寄らなかったヴィーノやヨウラン。
ヴィーノは「メイリンのことかわいいと言っていた。」

やっぱりヴィーノはメイリンが好きだったのだね。それを知っているからいつも冷静なヨウランも彼らを避けたのだね。

○シン×ルナ
「罪悪感、恐怖、悲しみ、失意―それらががむしゃらな熱に形を変え、体のなかを駆け巡る。相手の頭を引き寄せ、噛み付くように唇を重ねた」

あらら?結構見つめ合って、タメもあったし納得づくで、キスをしていたと思うけど? やはり衝動的で”まだ愛じゃない”ということを強調させることにしたのかな?
ルナも「驚いたようにシンを見上げた」となっているし。ま、いっか、この二人は。

○「うかつだ、ルナマリア!飛んでんだから、下からも撃たれるぞ!」
「『ごめんっ』しゅんとした声が返ってくる。」

ザクで地上戦ばかりやっていたから、全方位に警戒することを忘れていた・・ということらしい。“なるほど!”と納得。全然気がつかなかった。TVでは”むっ”とした表情だったけど、こっちのほうが正解のような気がする。

○「ルナマリア、”ソード”に換装するんだ!"エクスカリバー”を!―レイにも!」
「デストロイの巨体を墜とすには対艦刀が有効だ」

戦闘は早すぎるし、武器とか良くわからないので、これも私にはちょっと意味不明だったところ。巨体ゆえに死角も多いデストロイ。リフレクターの内部にまで入り込めば小さい(?)MSには対応しきれない、ということをシンが指摘した、ということだ。一応ザフトレッドのシン。それらしいトコは初? だからあんなに簡単にバッタバッタとやられたのだね。ベルリンの時の強さが嘘のようだったものね<デストロイ

○「オーブがプラントを討つ可能性は考えられない」オーブに対して思う、タリア。
「しかしまっすぐな瞳のカガリ・ユラ・アスハはオーブに居ない。彼女とアークエンジェルと討ったのは自分たちだ」
「いまになってその行動が果たして正しかったのか?断固として抗議したアスランが正しかったのではないか?そして・・だからこそ?」

議長のやろうとしていること、言っている言葉と、タリア自身の見てきたこと、行ってきたことに葛藤する。それでも最後まで軍人なのがタリアなんだなぁ。ここがマリューさんとちょっと違うんだよね。

○レイの冷静な判断
「頭に血が昇った状態で倒せるほど、ヤワではない。経験値からとっても(キラは)シンの格上だ。その特殊な出生を考えあわれるならば―」
「自分の役目はシンを落ち着かせ、”フリーダム”を首尾よく撃たせることだ」

やっぱり”キラ”の事とか、すべてを知っていたんだね、レイ。アスランが「キラキラ」言う前から。

(おまけ)
○スティングの最期「ファントムペインの時代の記憶は無い」
ステラと再会したときには既にその記憶を消されていたけれど、今度は”ネオの記憶”も消されていたとのこと。
「大きく削られた記憶と、大量に用いられていた薬物のために、その人格は破壊されたのも同然だった。」


ただ兵器に固執するだけになったスティング。あの”おかしさ”には旧連合3機のパイロットと同じものを感じだけど、そういうことなのね。しかし、不憫な連中だったわ。それでも最後の最期、彼の心の中には”アウルとステラ”が迎えに来ていたようだ。

「ただ、茫漠たる風景のなか、ふと、誰かが呼んだような気がする。―スティング・・・・」
「しかたない―連中はあまりに頼りなそうで、誰かが面倒をみてやらないと・・・ゆっくりそちらへむかった。」

やっぱりオクレ兄さんだった。悲惨な扱いの3人だったけど、とりあえずよかった・・・かな。

※「全体版:アークエンジェルサイド編」 へ続く・・・

| |

« 小説版「機動戦士ガンダムSEED DESTINY(4)示される世界」(アスラン中心編) | トップページ | 「エリザベスタウン」みた。 »

コメント

たいむさん、こんばんは~ 

タリアさんのオーブの良心カガリ(とアークエンジェル)を討ったのは自分達だという下り、一読目はカガリを評価してたんだと嬉しかったんですが、よく考えたらオーブの行方不明の代表首長が乗ってるの知っててアークエンジェルを討とうとしてたんですね、ザフトは。タリアさんとアスランはその事を上層部に指摘してエンジェルダウン作戦に抗議するべきだったのでは~。(まぁ、アスランはあの頃キラキラばかりでカガリのことほとんど忘れてたしなぁ・・・)

投稿: Moko | 2005/11/17 00:08

■Mokoさん、こんばんは♪
アスラン編につづき、こちらもお付き合いいただき、感謝!

タリアは最初からカガリに好意的だったしね。
AAを討つこと自体、否定的で抗議もしているし(一応)それでもやっぱり
「ザフトのタリア・グラディス」なのでしょう。

そもそもアークエンジェルに”カガリ”が乗っているということは、公開されていないわけで、ユウナも否定している。
暗黙の了解事項だけど、それをネタに抗議するのはアスランは、タリアでもムリじゃない?
きっと議長が一笑にふして、お終いだわ。
「どこに確証があるというのかね?」とか言っちゃってさ(笑)

アスランのキラキラは・・・私は許しちゃう(笑)

投稿: たいむ(管理人) | 2005/11/17 19:12

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 小説版「機動戦士ガンダムSEED DESTINY(4)示される世界」(ミネルバサイド編):

« 小説版「機動戦士ガンダムSEED DESTINY(4)示される世界」(アスラン中心編) | トップページ | 「エリザベスタウン」みた。 »