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2005/10/27

「春の雪」みた。

harunoyuki 間違いなく「春」です。「四月」ではありません(笑)
久しぶりに試写会。当たったのは「海を飛ぶ夢」以来。
この映画は予告編を散々観たけれど『古典』のようなものだしどうでもいいといえばどうでもよい、そんな感じ。というか・・・すみません「三島文学」読んでません・・^^;)
この「春の雪」は三島由紀夫の遺作「豊饒の海」シリーズの4部作の第一作とのこと。
純愛(・・・でもないけど)、結ばれない恋(・・・でもないけど)、悲劇(なのかな?)
内容に細かい説明や突っ込みは不要でしょう。

”冬”からはじまり、春になり、夏が来て、秋になり、また、冬が来る。そして最後は「春の雪」が舞い散る直前・・だろうか。
”四季”の移ろい、そこに表現される”色彩”の鮮やかさが美しい。四季折々風景であり、その季節だけのもの、それが”色”として見事に表現されている。”聡子”の”着物”もまたしかり。正に”紅一点”というのような美しさを際立たせている。
場面転換のスムーズな流れ、”柱”や”木々”などモノを介しながら自然に、そしてゆったりと移行していくところが印象的だった。
季節感がどんどん無くなっていっているような、この頃。映像の美しさを堪能しませんか?

(以下少しだけネタバレ)
主役の二人も良いけれど、全体的に脇役陣がすばらしい。
「存在感」と言う点ではやはり”岸田今日子”か。
岸田今日子は、清顕の祖母の役。その”祖母”はハッキリものを言う、素敵な人だ。わかっていながら清顕を黙って送り出す、いつまでも”子供”だった清顕の一番の理解者だった。
また、清顕・聡子どちらにも”お世話役”がいる。清顕のお世話役の”山田”には田口トモロヲ。聡子の”御付き”である”蓼科”には大楠道代。
特に”蓼科”は重要な役どころ。行き過ぎてしまった”二人の過ち”に”自戒”をもって正そうとする忠誠心はあっぱれ。
”山田”は影から見守ることで忠誠心を表し、決して出過ぎたことは言わない。けれどやる時はやる、いい男だ。どちらも”古き家制度”の中での忠誠心には涙がでる。

この3人のこのシーンは誰でも予測できると思う。(ただし”蓼科”のフェイントには驚いた)
最後の”聡子”が襖の側にいるだろうことも含め、分かりやすく、全体的にどうしても「古典」なのだろう。だからなおさらに「三島文学」を熟読している方々には描写や心情といったものが全然物足りないと感じているのだろうなと思う。(映像が文章に勝るのは”色”だけではないかだろうか?)

この作品で唯一グッときた”清顕”の言葉が「聡子を信じてあげなきゃ」だった。
いつも受身でしかなく、誰かの手を借りなければ満足に行動できない、でありながら、その誰もを「信じていなかった」”清顕”が自分から初めて欲し、望み、実行したことが「信じる」ということだったのだ、と思った。

評価は・・・(好き嫌いでのことなら)★★☆☆☆
なにぶん「三島文学」の良さを知らないので評価できない、そんなところ。

追記:「春の雪」を「桜吹雪」と私は解釈したのだけれど、どうだろう・・・?

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コメント

最近、妻夫木くんが、「自信満々」なのが、少し「嫌だな」と感じている自分です。
竹内結子は、きれいだけれど、好きなタイプじゃない。岸田今日子は、大好きです。<変なの!w
6対4で、観ないかな、と思っていたけど、たいむさんの記事を読んじゃったし(確信犯)、もういいかなぁ(爆)。

投稿: あかん隊 | 2005/10/28 14:06

はじめまして
コメントどうもです。
試写会行ってたんですか?すごい偶然ですね。

いちおう記事を書いたのでTBしようと思ったのですが・・・
じつは仕方がよくわからんのです・・・。

投稿: SO~3 | 2005/10/28 15:30

■あかん隊さん、こんばんは♪
>妻夫木くんが、「自信満々」なのが、少し「嫌だな」と・・
同じくそう感じていました!!昨日(今日?)の夜中に「春の雪」のメイキング?特集みたいのもやっていましたね。そういえば。

>岸田今日子
私も好きです。色々な意味で変わらないですよね、このひと。

>6対4で、観ないかな
試写会が当たらなければ、私も観ない・・に傾いていました。
観て損は無いけど、観なくても損は無い、かな(笑)

これからヒミコ・・いきま~す。

投稿: たいむ(管理人) | 2005/10/28 17:31

■SO~3さん、こんばんは♪
コメントありがとうございます。

同じ劇場ならスゴイ偶然ですが、さすがにそれはないですね(笑)
記事は拝見しましたよ。
TBがんばってくださ~~い。(なんてね)

投稿: たいむ(管理人) | 2005/10/28 17:33

はじめまして。私も見てきました。
いつも受身だった清顕の「信じてあげなきゃ」についての文章を拝見して
「そのとおりだな~」と思いました。
手紙の一件といい、
だれも信じられなかった彼が・・
トラバさせてくださいね。

妻夫木くん、私は前は好きだったんですが
確かにこのごろは・・自信満々な感じ
ありますね~~。

投稿: ぶんちょう | 2005/11/02 12:35

■ぶんちょうさん、はじめまして♪
TB&コメント感謝です!

>「そのとおりだな~」と思いました。
とても嬉しいです、共感していただけて。
彼がやっと”子供”から”大人”になったのだなぁ、そんな風に感じたのがここでした。

最近の妻夫木くん、嫌いじゃないけど・・・なんだろう、ちょっと違和感ですね。

投稿: たいむ(管理人) | 2005/11/02 19:55

こんにちは。

桜吹雪の解釈同じです。
私も原作読んでいないので、正解かどうか知らないのですが(^^;)

映画そのものの圧倒的な美しさと、ストーリーに私はどっぷり浸って観てしまいました。
あ、蓼科大好きです。

投稿: toe | 2005/11/15 23:03

■toeさん、こんばんは♪
コメントありがとうございます。

>桜吹雪の解釈同じです。
ひとりでも同じように感じていた人がいると思うと心強く思っちゃいます(笑)

>あ、蓼科大好きです。
ですね!

投稿: たいむ(管理人) | 2005/11/15 23:54

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