(番外)ガンダム種運命にもの思い~何とどう戦わなければならないのか?
「敵って誰だよ」
アスランがザフトに戻る前にに言っていたセリフ。
そう、そのとき言われたルナマリアが答えられなかった答えをレイがはっきり示した。
ザフトである以上、軍の、プラント評議会の決めた「敵」が「敵」であると。
それはアスランにも解っていた。
2年前の「ザフトのアスラン・ザラ」は決められた「敵」を討つことを当たり前のように思い、
挙句には私怨から友達までも撃ち果たしたのだから。
それが間違っていないと信じていたから。それでいいんだと思っていたから。
「敵って誰だよ」
今、まさに「ロゴス」という「敵」を議長によって示された。
示された世界・・・そういうことか。
人間は弱い生き物でひとりでは生きられないと本能的に知っている。
誰かが「アレが敵だ、やっちゃえ」といえば「アレ」が自分でない限り、寄って集って「アレ」を攻撃してしまう。同じ方向を向いていれば自分が「アレ」になることはないと錯覚しているから。(あくまでも錯覚だということになかなか気がつかない)
そんな人間の心理を巧みに操って自分の思うように世界を導く、そういうことか。
右向け右の世界。
そうして人工的にすべてが整えられた世界。
「間違い」と示されたものは容赦なく排除された清いハズの世界。
それが議長の創ろうとしている世界か。
アスランがザフトに戻った意味。そして再び脱走となる状況。
茶化してしまうと「キラが正しい」ということの証明にしかならなかったということなりそうだ。
アスランの行動に移させたもの。そこにいつも付きまとっていた「何とどう戦わなければならなかったのか」という疑問。
「何と戦わなければならないのか」=「敵って誰だよ」
ここでいう、「何」≠「敵」それだけは確かだ。
人は一人では生きられない。
気の合う者同士が自然に集まる。仲間になる。同盟を作る。組織ができる。
初めはどんなに上手くいっていても、いつか必ず綻びはじめる。
そんな見えない不確定なつながりに永遠はないのだから。
所詮、人間はひとりひとり別々のものなのだから。
「敵」をすべて排除し「敵」がいなくなった世界に「敵」が自然に生まれる。
何故?
その「敵」とは何だ?
そしてその「敵」を生み出すものとは?
それこそが「真の敵」なのではないだろうか。
その「真の敵」と戦うには今の組織はどうしても邪魔になる。
必要不可欠ではあるが、必要悪でもある組織。
そのすべての組織からいち早く抜け出したのはキラだった。
内にある敵と闘う前に、まず外の敵と戦うために力が必要なのは多少矛盾しているが。
組織の中にいては見えなかったものがある。
でも組織の中にいたからこそ見えた現実。
決してアスランのザフト復隊が無駄ではなかったと、それで「真の敵」を見つけることが出来たのだと、恥じることなくAAに帰還してもらいたい。
AAも形態的にはひとつの組織かも知れない。けれど「同志」の集まりで組織ではないと思う。そこに馴れ合いはない。(詭弁か・・)
ヒトは「忘れる」という都合のいい機能を誰もがフルに活用している。
「見たくないものは見ない」そんなこともできちゃったりする。
そうでありながらヒトは過ちを過ちと認め、自ら正すことができる唯一の生き物である。
そしてヒトはそんヒトを「許す」ことができる存在でもある。
「敵って誰だよ」
「何とどう闘わなければならなかったのか」
自ずと見えてきたでしょう?
まさに「生きることは闘いだ」
コレを書いてみて、正直、自分自身がちょっと恥ずかしい。
偉そうに自己完結の持論を披露しているだけ。
故意に曖昧な表現もしている。
全然的ハズレかも、という思いがどうしてもありますからwww
この春、私生活でいろいろあって、自己分析と自問自答を繰り返してきた。
何度も何度も繰り返しているうちに、自分の中に「認めたくない事実」を確認することが出来た。涙が止まらなくなった。認めたくなくて反論を次々考えた。
だけどそれを認め、受け入れることが出来たとき、力が抜けた。そして開き直った(良し悪しは別としてw)
そう、コレはまったく自分自身のこと。
今までアニメのキャラに思い入れしたことは一度もなかったし、今でもないと思っていたけれど『アスラン』にココまで感情移入しているなんて・・・現実逃避?
ファンとか好き好き大好き、とかじゃない感覚。
彼に思いっきり自分を重ねて見ているということか。
ああ、それも認めたくない事実かもwww
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コメント
こんにちは〜☆
色々と考えさせられる事の多い作品ですよね。
「認めたくない事実」を受け入れるって大変な事だと思います。
たいむさん凄いです! 偉いです!
薄っぺらな表現しか出来なくてすみません。茶化してる訳ではないのです。
遅ればせながら小説も読み始めました。
私もすっかりもの思いの日々で、アスランと共に苦悩する日々がまだまだ続きそうです。
投稿: 月城☆はのん | 2005/06/20 10:30
アスランと共に見てる側も物思いですね。
私はアスランの自分なりに考えて行動するところが
好きなんですね。間違ってもいいから。
シンは全く考えようとせず、感情のままみたいで、
どうしても好きになれない。
対照的だなーって思います。
投稿: 千羽鶴 | 2005/06/20 12:15
■月城☆はのんさん♪
「認めたくない事実」確かに認めました。
で、次は何をしなくてはいけないか。実はわかってます。が、いま、現実逃避中www
次に進むには行動を起こさないといけないのですが、何かと自分に言い訳をして今は安易な道を選んでぬるま湯に浸かっています。(それも認める)
ね、なんかアスランと一緒でしょ(笑)
でも彼には一歩先に進んでもらうことにします(笑)
■千鶴さん♪
思いっきり一緒にもの思いしてます。
アスランは最終的にはいつも自分で行動してますよね。そういう人は現実でもは見ていて好感が持てます。
ただ、自分なりに考えて行動したつもりなのに、誰にかに何かを指摘されるとグラついてしまうハツカネズミな彼には共感共鳴。
好きとか嫌いとかの次元で全然見てない私。
シンに対して・・・私には食って掛かってこないんで理解に苦しみますが(笑)
その時の感情で行動する人はみんなに嫌われますよね。
アスラン的に考えると、悪いヤツではない、かな?
今はその瞬間の感情だけで行動しちゃう短気なところしか表現されていないけど、感情的にならないようにしながら、ちゃんと理詰めで話せば黙らせることが出来るタイプだな。まず、シンの話をトコトン聞いてあげないといけない。そうすれば手懐づけるのは簡単かも?ww
実はいたんです。私の周りに(笑)
好きではないけれど、嫌いじゃないですよ、その人。
投稿: たいむ | 2005/06/20 21:05
ワタシは種デスになってからアスラン寄りの考えで見てるようになってました。
アスランは、自分で考えて自分で行動してるけど、
その行動パターンは自己完結してる感じで周りから見ると「メチャクチャだ」と言われてしまうんですよね^^;
ココ最近、立場的に(部分的なんですが)アスランに近い感じになってて
感想を書いててもアスランの部分では何だか力を入れてしまうんですよ。
今の仕事面に関して葛藤しつつある、私です。
投稿: ハルマキ | 2005/06/21 03:53
■ハルマキさん♪
>その行動パターンは自己完結
そうですね、ぐうのネも出ません。
昨日と今日で違ってたりしますし。そんな間にもいろいろな試行錯誤があるんですけどね、本人だけにはw
>立場的にアスラン
わかりますよ、そういうの。
私も実は管理職だったんです(過去形w)
プレイングマネージャーというところでしょうか。
あまり気負わずに、周りに流されずに、自分の輝ける場所を探してください。どうして輝いていたのかも思い出してください。
的外れ?なコメントならゴメンナサイね。
投稿: たいむ | 2005/06/21 21:20
>右向け右の世界。
そうして人工的にすべてが整えられた世界。
「間違い」と示されたものは容赦なく排除された清いハズの世界。
「敵」をすべて排除し「敵」がいなくなった世界に「敵」が自然に生まれる。
「何と戦わなければならないのか」
アスランに、再び乗り越えなければならなぃ大きな問題がゃってきましたね。
自分のしていることが正しいと、ただ、自分を信じて戦ってきたアスラン。
友達と恋人に距離を作ってまで、ザフトであろうとした彼。
「何とどう戦わなければいけないのか。戦争は難しいですわね。」
「敵だと言うのなら私を撃ちますか。ザフトのアスラン・ザラ。」
彼女の言葉を思い出します。
今度こそ、アスランが本当に信じて戦う道を、まっすぐ進んでほしぃと思います。
そこに「絶対」はないから。
それでも、彼には信じ合える友達がいるから、きっと大丈夫です。
だって彼らは遠くで、アスラン大事なことに気づかせてくれたり、怒ったり、泣いたりしてくれるしね。
そんな人が側にいてくれるから、人は「信じる」ことができるのかもしれない。
シンにも、そんな人がいれば、もっと笑ってたのかな。
なんだか立て続けにコメしちゃってごめんなさぃ㊦それに伝えたいことが少しズレてるかもしれません(__;)
投稿: きらら | 2005/07/01 23:05
■きららさん♪
アスランはもう大丈夫ですよ。きっと。
何か見つけてますから。
そうですね、シンは環境に恵まれていませんね。唯一アスランがあんなに近くにいたのに、完全に打ち解ける前にこんな結果になってしまったのが不幸なことでしょうね。
でもシンは人を信じてますよ。疑っていないのほうが正しいかもしれませんがw
「絶対」なんてもの、どこにもありません。
簡単に「同感」・・・
私も使いますが、人の心に「同じ」はありえない。「似ている」が一番近いと言うことでしょうね。
「同じ」と流されて仲良くするのではなく、「違い」の差もわかり合える仲間が大切です。
>立て続けにコメ
ぜんぜんOKです。長文でも何でもおかまいなく。
>それに伝えたいことが少しズレてるかも
私も好き勝手に解釈してますし、「違ってあたりまえ」はさっきのとおりです。
きららさんはBlogとか公開されてませんか?
何かしらリンクされているようですけど、残念ながらいつもエラーでとべません。
投稿: たいむ | 2005/07/02 10:40